FC2ブログ
ご訪問いただきありがとうございます。大人の女性向け、オリジナルのBL小説を書いています。興味のない方、18歳未満の方はご遠慮ください。
BLの丘
真っ赤なトマト 24
2011-05-06-Fri  CATEGORY: 真っ赤なトマト
R15 少しの性描写があります。閲覧にはご注意ください。


身包み剥がされていくのを止める手立てもなく、孝朗はされるままになっていた。
退路は圭吾の体で塞がれているようなものだ。逃げようがない。
「け、圭吾…」
機内で過ごすだけだから、とゆったりとした服を着ていたことも圭吾の手早さに拍車をかけた。
「二人で入った方がお湯の嵩が増えるでしょ」
「そーゆー問題じゃなく、狭いからっ」
「寮にいた時の風呂より全然広い~」
かつての設備がどうだったのかをお互い知るだけに、理解も早い。
少なくとも目の前のバスタブは圭吾でも足を伸ばせるだけの広さはある。膝を曲げて入るか、シャワーだけで済ませていたような生活にあったものとは違う。
言われてみればここに湯が溜まるには時間がかかるだろうし、交互に入るには必ずどちらかが待たされる結果になることも理解できるが…。
こういったことに慣れた人間ならまだしも、未だ孝朗は圭吾の前で肌を晒すことに抵抗を感じている。
「ほら、入った、入った」
圭吾に押し込まれて、孝朗はバスタブの中で膝を抱えて小さくなった。
すぐに全裸になった圭吾が、孝朗の背後に入り込んでくる。そして孝朗は圭吾の膝の上に乗せられた。
「ちょっ、圭吾?!」
「こんな広いバスタブで、何、縮こまってんの。あー、足伸ばせるって気持ちいい―」
湯はまだ底の方だ。ある程度浸かれるようになるまで、この体勢でいるのかと思うといたたまれなくなり、疲れたままの体でいいから出たくなってしまう。
圭吾の胸に背を預ける姿勢が顔を合わせなくて済むので、唯一の救いといったところだろうか。

圭吾はすぐに体を伸ばして頭を後ろにもたれかからせて目を閉じる。
寛ぎたいのであれば、尚更自分は邪魔ではないかと思ってしまう。
背を預けていることが負担ではないかと、上体を起こそうとして引き止められる。
「タカ、また気ぃ使ってるだろ」
「べつに…。でも圭吾がゆっくりできなくない?」
「俺がこうしたいんだからいいの。一緒に寛いでいるっていうのがいいんじゃん」
それはそうかもしれないが、できるならもっと違う場所にしてもらいたい。
言うなれば、孝朗のほうが寛げない。まだそんな図々しい神経になれないでいる。
圭吾の肩に後頭部を預けさせる姿勢にされた。
それでも徐々に湯が溜まって温まってくると、硬くなっていた筋肉がほぐれるのを感じた。

「ふぅ…」
小さな吐息が孝朗の喉奥から漏れていく。
緊張と疲れで凝っていた肩に、圭吾が湯を掬いあげ掛けてくれる。
洗い場がある日本とは違って、湯を零すわけにもいかないので、控え目な溜め方だったから、全身が浸かることは無理だった。
それでも”湯”に入れるというだけで喜ばしい。
「タカ、足マッサージしてやろうか?」
「え?…あ、い、いいっ、いらないっ!!」
先程足がむくんだ、などと余計な発言をしてしまったことを思い出す。
上体を起こした圭吾が、すかさず孝朗の片足の膝裏を捕らえると、胸に折り畳むようにして足首を掴んだ。
足首からふくらはぎを両手の親指と人差し指に括られて、引き上げられてくる圧の良さに血が巡っていくのが分かる。
自分の握力と違うのは、何回も揉んでいたことではっきりとしているし、湯の中という気持ち良さも手伝った。
「はぁぁぁ…」
「タカの声、好き」
「?」
「そういう反応されると、疲れも吹っ飛ぶんですが…」
圭吾が何を言いたいのか理解した途端に、例のごとく、孝朗は頬を染めた。
こんな場所では肉体関係以外考えられなかった。
「な、なに、言って…」
「てか、タカは何を想像してんの?タカが楽になってくれたんだなーって思えたから嬉しいんだけど、俺」
孝朗の誤解だと言いたそうな台詞に、ますます顔が赤くなる。勝手な思い込みは自分の浅ましさを露呈した気分だ。
が、すぐに腰に当たる硬いものを知る。
「あっ、圭吾?!」
「だってタカが…」
圭吾はニヤリと笑う。
完全な責任転嫁だろう…と内心で悪態をつく。
結局は圭吾が、孝朗が圭吾の反応に気付く前に、孝朗のせいにしてしまいたい理由が欲しかったわけだ。
こういう駆け引きにもまだまだ弱い。
圭吾がもう片方の足を掴むのを、孝朗は拒否することもせず、大人しくするしかなかった。
圭吾の硬くなるモノを感じた途端、孝朗は過去の行為を思い出して、見せたくない形へと変化していく部分を手で隠すことに必死になりはじめていたから…。

にほんブログ村 小説ブログ BL小説へ
にほんブログ村
人気ブログランキングへ
ぽちっとしていただけると嬉しいです。

23← →25
関連記事
トラックバック0 コメント0
コメント

管理者にだけ表示を許可する
 
トラックバック
TB*URL
<< 2019/12 >>
S M T W T F S
1 2 3 4 5 6 7
8 9 10 11 12 13 14
15 16 17 18 19 20 21
22 23 24 25 26 27 28
29 30 31 - - - -


Copyright © 2019 BLの丘. all rights reserved.