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BLの丘
Opened door 6
2011-04-04-Mon  CATEGORY: Door of fate
R15 多少の性描写があります。閲覧にはご注意ください。

車の中…という閉塞感がある場所、とばかり思っていたが、こうまで広々としてしまうと逆に心地よい。
ただのマットかと思っていたものはエアーマットで座り心地も良かった。
天井のフックに取り付けたLEDライトが車内を照らしてくれている。
細部にまでこだわっているのは虎太郎の性格なのか…。
自販機もあるしトイレもある場所だから、困ることもなかった。
響いてくる音は仕方なくも、カーテンのおかげでしっかり周りからの視線を遮られているのが安心感を生んだ。
ビールを飲みながら弁当を平らげる。
虎太郎が『第二の我が家』という場所で、凛もすっかり寛いでしまった。
「今日は驚きの連続だったよ」
「楽しかった?」
「うん、すごく。またどこかに連れていってよ」
「お安いご用で」
旅行経験など少ない凛にしてみたら、虎太郎のとる行動の全てが新鮮だった。
意外な一面を、次から次へと見せられて余計に惹かれていく。
一緒に行動するからこそ分かること…。

凛が弁当のごみや空き缶などを処理しているうちに、虎太郎は眠気に襲われてきたようだった。
一日の疲れもあるのか、酔いのまわりも早いように感じる。
酔いを纏っているせいか、上気した頬がなんとも艶っぽい。
中央に置いてあったクーラーボックスを端に寄せ、毛布を手繰り寄せて虎太郎の体を横にした。
「眠いなら寝たほうがいいよ」
「凛、寒くない?」
「寒いの?温めてあげようか?」
「……、いや、いい…」
一瞬の躊躇いすら可愛く感じる。
「おやすみ」というはずのくちづけを落としたら、なんとなく離れ難くなってしまった。
一日一緒にいたとはいっても同じ行動を取っていただけで触れあえたのは僅かだ。
脳裏に浮かんでくる入浴シーンまで回想してしまうと抑えがきかなくなってくる。
おまけに嫉妬心まで浮かんだ。
「り…ん…?」
重ねた毛布の下で暖をとる密着した体が目の前にあるのだから、据え膳食わぬは何とかだろうと勝手な解釈まで始めた。
自分も酔っているのかなぁと凛は漠然と思った。
「大丈夫。誰にも見られていないから」
「そういう問題じゃなくてさ…」
シャツの裾から手を差し込めば、熱を失っていない肌が吸いついてくる。
「こーた、あったかい…」
「やっぱ、凛、寒いんじゃ…」
「うん、寒い。だからこーたの体、触らせて」
「へっ?!」
一気に眠気が飛んだような虎太郎の唇を自分のそれで塞いだ。
上から被さって体を押さえつけてしまえば、特に抵抗されることもない。
口腔内に舌を差し込めば絡みついて引き出されてくる。
外の音に混じって聞こえてくる唾液の絡む音が、妙な興奮を生んだ。
公衆の中で繰り広げられること。
見せたくも聞かせたくもないことなのだが、隠れてコソコソと悪戯を仕掛けるような少年心を持たせる。
「り、ん、…、ここじゃ…」
「大声出さなければ誰にも気付かれないよ」
「だから、そういう問題じゃなくて…」
シャツの中で捕らえた乳首を撫でまわすと、甘美な声が虎太郎から漏れ始めた。
「あぁっっ!…、凛…っ」
「すっかり敏感になった。こーた、ここ、人前で平気で晒していたの分かってる?」
もちろん温泉でなんの躊躇いもなく衣類を脱ぎ捨てたことへの嫌味だった。
いくら相手が老人ばかりだったとは言っても、時には同じ嗜好の人間がいる場合だってあるだろう。
虎太郎は無防備過ぎると、咎めてやりたい気持ちまで湧きあがってくる。
「だって、あんなとこで…、っ!」
変に隠すのがおかしい、と言いたいのだろうが、その台詞が漏れる前に抓んで捻ると言葉が途切れる。
「こーたの、この色っぽい上気した顔、俺の前以外で見せるの、禁止。一人で旅行行ったらダメ」
自分がいる前でなら守ってやることもできるが、一人の時など何が起こるか分かったものではない。
自分の手の中に入れたものを他人に傷つけられるなど冗談じゃないと思った。
できることなら囲って、苦もなく甘やかし続けてやりたい。
自由に、いつでも羽ばたける翼を手入れしながら、可愛がってやること。
凛にとってそれは喜びに近かった。
自分の手の中で飼い馴らす。
開け放たれた扉を目の前に置き、そこに見える自由を享受できる悦びを教えて、これができるのは自分なのだと分からせること。
一人で生きてきた虎太郎だからこそ、甘い蜜を吸わせて自分に溺れさせたかった。
声が上がりそうになる虎太郎の唇に、再びくちづけを落とす。
「愛してる…。心配なんだ…」
凛が心情を吐露すると、「一人では行かない」と答えるように、受け止める虎太郎がいた。

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コメント

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No title
コメントけいったん | URL | 2011-04-04-Mon 15:36 [編集]
ドライブの時は 虎太郎が リーダーシップをとって 頼もしく、凛が やけに可愛かった♪

・・・なのに なんでーー!(;゚д゚)ェ. . .
大人の時間になると やっぱ 凛が。(*・・*)
相性バッチリな恋人さん達で 羨ましいです。

ドライブデートだから 車中Rは アリ!!だと思ってましたが、まさか こんな場所だなんて~~~
(ノω`*)b...byebye☆
Re: No title
コメントきえ | URL | 2011-04-05-Tue 06:52 [編集]
けいったん様
おはようございます。

> ドライブの時は 虎太郎が リーダーシップをとって 頼もしく、凛が やけに可愛かった♪

えぇ、立ち位置が逆転したかのようでした~。
なのに。

> ・・・なのに なんでーー!(;゚д゚)ェ. . .
> 大人の時間になると やっぱ 凛が。(*・・*)
> 相性バッチリな恋人さん達で 羨ましいです。
>
> ドライブデートだから 車中Rは アリ!!だと思ってましたが、まさか こんな場所だなんて~~~
> (ノω`*)b...byebye☆

大人の時間の主導権はしっかり握る!
こんな場所~Σ( ̄□ ̄;)
はい。こんなところで何を始めちゃうんでしょう、この恋人さんたちは…。
コメントありがとうございました。
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