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BLの丘
週末の夜 3 (策略SS)
2009-08-23-Sun  CATEGORY: 策略はどこまでも
ベッドの上に寝かされ、久志からの執拗な愛撫を受けていた時、そっと身体をずらした久志の欲望がふと那智の指先に触れた。
これまで意識したことが無かったと言えば嘘になるが、それでも直接触れたことはなかった気がする。
自分の分身はいつだって久志の掌に握られ、舐められたり咥えられたりしている。その行為がどれほど気持ちいいものであるのかは那智自身が良く知っていた。
久志は決して那智に強要はしない。だけど奉仕されることに悦びを感じるのは同じではないかと那智の脳裏を掠めるものがあった。

那智は無意識のうちに久志の肌を撫でていた。自分をすっぽりと包んでしまう逞しい筋肉質の胸から無駄な贅肉の一つもない引き締まった腰。一度はその腰に両腕を回してみたのだが、那智のぎこちない動きに久志の愛撫が止まった。
「那智?」

特に目的を持って動いていたわけではない自らの行動を不審がられて、那智は意識を現実へと戻された気分だった。
今、自分は何をしようとしていたのだろうか…。
見透かされたようで思わず顔を染めたのだが、恥ずかしさというよりも久志に何かをしてあげたい気の方が勝っていた。
「…あ……」

短く言葉を区切った那智に何かを感じ取ったらしい久志が、那智の額に口付けを一つ落とす。
「なんだか上の空みたいだな」
「ちが…っ!……そ、じゃなくて……」
久志からの施しに気を置いていなかったのは確かだが、真逆の指摘を受けた那智は久志の機嫌が急降下をたどっていることにうろたえた。
嫌でも密着した下半身に意識が集中してしまうというのに、どう答えたらいいのか、久志の背中から滑り落ちた手をどこに持って行けばいいのかと色々なことが頭を巡る。

「誰か他の人のことでも考えてたの?」
「な…っ、あるわけないっ」
「じゃあ何?定番すぎて別の刺激でもほしくなった?」
ほとんど的を射たような指摘に那智は長い睫毛を伏せてしまった。自分の中で考えていたことがグルグルと頭の中を回り、切り出し方を模索する。自分から人の欲望に触れるなどしたことがないのだから、きっかけなど分かるわけがない。

「あ、…あのさ…」
那智は途切れ途切れの声を出しながら、放り出されていた手を久志の脇腹にくっつけた。そのままツツーっと臍の上を撫で、掌はそこで止まった。
「あ、の…、そ…、の…、」
伏せた瞳を上げられないまま、久志がどんな顔で自分を見ているのかものすごく気になりながら、頬に朱を走らせ戸惑いがちに小さな声を漏らす。
「…触っても、いい?」

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コメント

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コメントきえ | URL | 2009-08-23-Sun 16:01 [編集]
p様

こんにちは。お忙しそうなのにお越しいただきありがとうございます。

>なちってば!鼻血がでるかと思った。電車の中なのにニヤニヤがとまらん…
電車の中でアヤシイ人にならないでくださいね~♪
那智、純情(?)なくせにたまに刺激の強いこと言い出しますから…。
本人自覚なしの「ふつうの一言」だと思っているので、こんなところもヒサは困っているのでしょう。

不定期更新ですみません。
また遊びにいらしてください。
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