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BLの丘
冬の遠足 6
2011-02-28-Mon  CATEGORY: 『想』―sou―
朝早くからの激しい運動に、昼を迎える前に腹ぺこの連中は、千城に促されてレストハウスへと向かった。
龍太が雅臣を呼びに行ったのに、”待機”しているはずの添乗員の姿がない。
こちらも行方不明かよ…と思いつつも、大した心配はしていなかった。
雅臣のやりそうなことは想像がつく。少なくとも危険はない。

遠足集団は、山と並べられたバイキング料理を堪能していた。
そこに一人で龍太が現れたので全員が不思議な顔をした。
安住「雅臣君、どうしたの?」
佐貫「体調が悪いとか?」
龍太「いないんですよね~」(意外とのんき)
ヒサ「いない?!それ、問題じゃねぇ?!」
龍太「まぁ、なんとなーく、行きそうなところは分かるんですけど…」
千城「どこだ?」
龍太「たぶん、ホテル内ウロウロしているんですよ。設備とか仕様とか見学するの、ほんと、好きな人で…。内勤だし滅多に外に出ないから来られたらここぞとばかりに…。百聞は一見に如かずって…」
英人「へんなことに興味持っているんだね」(オイオイ)
那智「探検部隊になっちゃったの?」
一葉「ホテル内かくれんぼもおもしろそう」
成俊「かくれんぼ(゚∀゚)」(雅臣かくれんぼしてないからww)
全員「…(ヤバイ…ひろすぎる)…」

ヒサ「え?龍太さん、午後滑らないの?!」(当然雅臣を探すと思っている)
龍太「いや、このコンディションの良さを放置するのは惜しすぎる。雅臣さんなら放っておいても大丈夫だし」(チラリお子様を見てしまう)
龍太は客に心配をさせまいと、努めて平然としていたが(いや、本当に心配していない)、この場で一人になる龍太を気遣った千城が従業員を呼びつけると、とりあえず今だけでもここに来るようホテルの従業員に雅臣を探し出すよう命じた。
千城だって雅臣の楽しみを取り上げたくはないが、食事は人間の基礎である。
ましてや皆で摂る食事は楽しい。
それにこの後、まだ時間はあるのだし、雅臣のレベル内で好評価をもらえば、このリゾート地の売り上げにもつながる。
龍太がバイキング料理を皿に乗せている頃、息を切った雅臣がレストハウスに飛び込んできた。
榛名の命令とあっては駆けつけないわけにもいかない。
雅臣「す、すみません。遅くなりましたっ」
待機室にいなかったことを咎められると思ったのに、意外にも全員が穏やかな雰囲気で迎えた。
雅臣の体内時計は、昼食の時間にはまだ早かったらしい。(だからのんきに見学中だった)
千城「食べるものを食べたらまた自分のやるべきことに戻ればいいだろう?龍太君を外に引っ張り出しているのは俺たちだからな」
決して雅臣を叱りつけない千城の態度に雅臣は驚いた。
あくまでも龍太の存在は、『皆を見守る添乗員』になっていた。
もちろん、龍太が趣味に走ることも責められないで済んでいる。
しかし、全てを見ていたような雅臣の口調はどこかきつかった。
雅臣「龍太、好き勝手やって…っ!!ちゃんと見てなきゃだめじゃんっ」
龍太「(お子様行方不明の話だろう…)なんで知ってんの…?!」
雅臣「最上階に展望風呂があるの。ゲレンデ全部見渡せる…」
龍太「…(分かっていたなら教えてくれよ…こっちはクビ覚悟で…ウンヌンブツブツ)…」
英人:那智:一葉:成俊「展望風呂!!!!」
反応するのはそっちかよ…な、お子様に失言した…と気付く雅臣だがすでに遅い。

那智「外、寒かったよね~」
英人「動いて汗もかいたよね~」
一葉「もう疲れちゃったよね…」(←運動音痴)
成俊「どうぶつぱじゃま、ちゃんと持ってきたもんっ」

ということで、子守係が雅臣に移ろうとしていた。
保護者たちはせっかくの機会を、まだ楽しむ気でいるらしいし、頼まれては断れない。
遊び歩く龍太を引き止めることもできず(何気に影から拝んで内心で自慢していた)、『僕の見学時間はどこ…(/_;)』と嘆く雅臣を気遣って、千城が「お昼寝にはまだ早い時間だろう?」と皆を外に連れ出そうとする。
佐貫「『フォーレンジャー』の乗り物はもう用無しにされるのか?」(榛名の意向は分かる)
安住「怪獣(なんだそれは?)やっつけてないしね」(ノリノリに話を振る弁護士)
神戸「そういえば、入口に雪像があったね」
英人「悪い奴はセイバイしないと」(ころりと意識が外に向かう)
那智「うん、平和は訪れないよね」(君たちが迷子にならないのが平和という…)
一葉「機動戦隊、がんばるっ」
成俊「俺たち『フォーレンジャー』じゃん♪」

なんだか意味の分からない台詞を聞かされながら、子供たちの着替えを済ませ、一同はまたゲレンデへと向かっていった。

午後のひととき。
親子がリフトを必要としない場所まで”戦闘機”に乗って勝手に動くので、係員は「必要があれば呼んでください」と無線を手にして、ボードパークに集まっていた。(今更滑るとは思われていない)
プロ級並みの選手(?)がいると知られれば、必然と人が集まり、その光景を目にしたがる。
貸切なので他の客の世話を焼かなくていいところは、係員にとっても嬉しい出来事だった。

日野はすでになだらかな傾斜をカーブを描いて降りてくることくらいまでは身につけていた。
さすがにジャンプまでは出来ずにいるが、ハーフパイプの横滑りくらいはできるようになっている。
このリゾート地に滞在するインストラクターまでもが、ふたりの日野に教える指導力と、技術力の高さを褒めたたえていた。
もちろん、日野の飲み込みの良さも。
そのインストラクターに日野を預けられたので、久志と龍太は好き放題だ。
ジャンプ台を幾度も飛び越え、難関な技にも挑戦して行く。
空中で回転したり、何度も横にスピンをかける姿とか…。

ホテルの中から見守っていた雅臣は、呆れと羨望の眼差しを送っていた。
仕事柄、客を前にしてはなかなか自由にできないでいる中、こうまでも生き生きと輝く恋人を見たことはなかった。
久志がいるから余計に刺激になっているのだとも思える。
あくまでも”仕事中”であるのに、奔放に過ごさせてくれる空間は雅臣も癒される。
これは『榛名』に感謝するべきなのだろう。
今夜はとびっきりの夜にしてあげようと、何やら目論む雅臣だった。

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雅臣、何をたくらんだ…?!
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コメント

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No title
コメントきえ | URL | 2011-02-28-Mon 09:18 [編集]
s様
おはようございます。

>おはようございます~!勝手に遠足は日帰りだと思ってたけど、最後の雅臣さんの言葉?で、お泊まり付き?って思っちゃいました^^;。だって佐貫、警察だし、忙しいだろうから…って、よく参加出来たなって、成俊への愛かなって感心してたんだけど…。現実と妄想の世界が混じってわかんない~(^。^;)。

全て妄想です(笑)
忙しくてもそこは休ませるのだw
保護者いなかったら泣いちゃうからね。意地でも同行します。
難しいことは考えないでくださいね~。
みんな一緒が楽しいってそれだけです(笑)
コメントありがとうございました。
No title
コメントらぅら | URL | 2011-02-28-Mon 20:11 [編集]
雅臣がホテル内の見学とか大好きなのを忘れてました。。。Σ(ノ∀`*)ペチ
寝てたんじゃないんですね(笑)

午後からも自由な時間が貰えて(´▽`) ホッっとしてるけど。。。
じっくり見学してもらって、シャチョー(?)の為に高評価しなくちゃね♪

とびっきりの夜ってなんだろう。。。?
龍太だけなのかしら?それとも参加者全員?。。。( ´艸`)ムププ
No title
コメント甲斐 | URL | 2011-02-28-Mon 20:52 [編集]
oh!
何だろうとびっきりの夜って
Re: No title
コメントきえ | URL | 2011-03-01-Tue 06:54 [編集]
らぅら様
おはようございます。

> 雅臣がホテル内の見学とか大好きなのを忘れてました。。。Σ(ノ∀`*)ペチ
> 寝てたんじゃないんですね(笑)

雅臣は雅臣で自分の趣味に走り、しっかり満喫していました(笑)

> 午後からも自由な時間が貰えて(´▽`) ホッっとしてるけど。。。
> じっくり見学してもらって、シャチョー(?)の為に高評価しなくちゃね♪

隅々まであれこれと見て回っているんでしょうね。
広いリゾート地ですから~。
個人的な評価も加味されて…。

> とびっきりの夜ってなんだろう。。。?
> 龍太だけなのかしら?それとも参加者全員?。。。( ´艸`)ムププ

何を考えているんでしょうね。
コメントありがとうございました。
Re: No title
コメントきえ | URL | 2011-03-01-Tue 06:55 [編集]
甲斐様
おはようございます。

> oh!
> 何だろうとびっきりの夜って

雅臣、何かひらめいたようです。
雅臣も素敵な1日となりましたからね~。
コメントありがとうございました。
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