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BLの丘
PTA総会 3
2010-07-19-Mon  CATEGORY: 『想』―sou―
安住が神戸を見ながらくすりと笑った。
「うちもたまには”休暇”でもいただこうかな」
実際、安住は毎日毎日朝から晩まできっちりと仕事が入っているわけでもない。
故意的にスケジュールを空けるくらいのことは容易い。
意味を理解した神戸が「どうぞどうぞ」とにっこりと笑った。
なんとなく『平日は仕事』という感覚でいたが、ここに集う人間の話を耳にしているうちに、時には『遊ぶ平日』があってもいいのではないか…という気になってきた。

水谷「何事も回数をこなさないと上達も慣れもしないんだよ」
神戸「その時は昼間の営業はなし、とか、『臨時休業』とか色々な手が打てますからね」
(それでなくても営業時間などあってないような店なのに…)
宮原「(嬉) だってぇ、美琴さん。俺たちも週末だけ、なんて言ってないでさ」
千城「だから野崎の家の改装費用は経費で落としていいと言っただろう」
宮原「そうだよ。まずは引っ越しが先だっ」
野崎「個人の家のリフォーム代なんていう金額を会計が見逃すわけがないでしょうっ!!」
千城「そこは自分の腕の見せ所だろう」
安住「”横領”や”着服”は立派な犯罪ですよ。発覚しても僕のところに弁護は回さないでくださいね」
神戸「言われてるよ。だからさー。うちみたいに千城のポケットマネーから出してもらえばいいじゃん」
意味が分からずに宮原がキョトンとした。
自分のマンションは『榛名の物件』だからということで、改装費用が会社から出ているとはすでに野崎から聞いていたが…。

宮原「『うちの』…って????」
神戸「『想―sou―』を開店させるにあたって、お店を作る時に『開店祝い』ってことでビルを改装してもらったの」
宮原「あんな立派な店を作ることが『開店祝い』~~っっ!!??」
水谷「この連中は一般常識が通用しないんだよ」
驚いて目を剥く宮原に水谷が平然と口角をあげた。

千城「あぁ、野崎の家と言えば父が多少面倒みてくれるんじゃないか?」
神戸「そうかも。野崎さん、榛名家からもすごく気に入られているし」
宮原「そ、そうなの…????」
次元が違ってきた話に宮原のほうがオドオドし始めた。
『榛名家』がどのような存在なのかは充分なほど承知している。
先程までの勢いはどこに消えたのだろう…。
野崎「冗談ではありませんよっ!!会長や一世(いちよ)様にまでご心配していただかなくて結構ですっ!!」
ムキになって野崎がわめけば水谷がニヤリと笑う。
水谷「そうだよな。”優秀な秘書殿”がもらっている給料だって相当なものだろうし、堅実な美琴が散財しているとも思えない。家の一軒や二軒買えるくらいの貯蓄はあるよな」
千城「野崎のデスクの引き出しの中に入っていた、新築物件の企画案が山積みになっていたのはそのためか…」
野崎「それは仕事で…っ!!社長が一番良くご存じでしょっ!!」

千城にまで突っ込まれて今更ながらに発言の仕方を間違えたことに気付く。
これでは宮原を喜ばせるだけだ。案の定食いついてきた。
宮原「ほんとにっ?!」(都合のいいように捉えている)
安住「中途半端な状態で話をするよりも全てを揃えてから進める方が話の通りがいいしね」
事情を分かりながら悪乗りしてくる弁護士もどうなのか…。
神戸「野崎さんと宮原さんが片付いた…となると、残るはうちだけか…ぁ」
千城「おまえにはもうこれ以上金はかけないぞ」
神戸「うん、いいよ。小切手使うから」
野崎「それでしたら『想―sou―』を開店した後に日野さんからお預かりしております」
神戸「えっ?!」
千城「なんだ、ふたりで決めたことじゃなかったのか。神戸にしては随分律儀だなと思ってはいたが」
神戸「ちょっ…っ、ちょっと、ちょっと待ってっ!!何その話っ!?」
野崎「日野さんが、『神戸さんが無理難題なことを多々注文し実行させたために多大な費用がかかったでしょうから』と。金庫の中から取り出してきましたよ」
千城「だから支出に困らない程度に今は”展示料”も”保育料”も払ってやっているだろう」
神戸「いつの話~っ?!…奥の奥にしまっておいたせいで普段そんなところ、全く見ていないよ~ぉ。しょーぉぉぉっ!!!!覚悟しろっ!!!帰るっ!!!」
神戸が怒り狂って立ち上がれば、千城と安住も顔を合わせて、「ではそろそろ」と目配せをした。
この様子ではこの後、日野はお仕置きだろうと誰もが思っている。(ひ、日野ちゃん、かわいそすぎる…。あんなにがんばっているのに…)

呆然と見送った後。
宮原「美琴さん、小切手って…?」
野崎「社長が英人さんの欠勤に対しての迷惑料ということで神戸さんにお渡ししたものが数枚あったんです」
宮原「欠勤に対しての迷惑料……って、割りが合わなさすぎじゃない?」
野崎「無記入でしたからね」
宮原「…っ!!…(無記入が数枚~?!)…」
水谷「想像以上に次元が違ったな…」

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何話続くのか分からなくなってきた…汗
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コメント | | 2010-07-19-Mon 12:25 [編集]
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改装費用問題
コメント甲斐 | URL | 2010-07-19-Mon 16:25 [編集]
大人たちに和やかな日常会話が続く裏側で
子供たちは保育士日野ちゃんを驚愕させた事件が。。。。。。!
そして、そんな日野ちゃんを襲う第2の事件(?)”お仕置き”が本人のあずかり知らぬところで確定されていたのでした。
Re: タイトルなし
コメントきえ | URL | 2010-07-19-Mon 23:01 [編集]
K様
こんばんは。

> 今回はマネーに関する話題が多かったですね?千城は なんだかんだ言っても 英人だけでなく、自分の大切な人達には 甘々なんですね。それだけ 神戸のことも野崎のことも信用してるんだろうけど。それにしてもショウくん あんたいい子だね~。わが家にもショウくんみたいな息子が一人欲しいよ。なのに この後 お仕置きが待ってるなんて可哀想過ぎる(ノ_・。)きえ様 どうぞお手柔らかに!ま 本人達は それも楽しいんでしょうけどね。

なんとなーくマネー問題に辿りついてしまいました。
根は『同居するかしないか』の問題だったはずなのに…(流れにまかせているせいでこんなことに…)
千城の性格も随分と変わったなぁと思います。
ま、神戸と野崎は色々な意味でつながりが深いですから、素直に可愛がれるのでしょう。
うちもショウちゃんはほしいです。
できた子です。
一番よくできた子だと思っているくらい…完璧。
お仕置き、されちゃうんでしょうか。
まさか自分に矛先が向いているとは!?
コメントありがとうございました。
Re: 改装費用問題
コメントきえ | URL | 2010-07-19-Mon 23:05 [編集]
甲斐様
こんばんは。

> 大人たちに和やかな日常会話が続く裏側で
> 子供たちは保育士日野ちゃんを驚愕させた事件が。。。。。。!
> そして、そんな日野ちゃんを襲う第2の事件(?)”お仕置き”が本人のあずかり知らぬところで確定されていたのでした。

まだのんきな保護者達。
知らぬが仏、といったところでしょうか。
日野ちゃん、すごくがんばっている、すごくいい子なのに。
翻弄されるのでしょうか。
コメントありがとうございました。

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