R15…いらないかなぁ。でも一応つけておきます。閲覧にはご注意ください。
安住はさっさと服を脱いでいたが一葉にはそんな勇気はない。
広いとは言えない脱衣所で手を離された一葉はどこに視線を置いたらいいのかも分からず、安住に背を向けて今にも逃げ出そうとすれば、上半身を晒した安住につかまえられて、先に自分の方が全裸にされてしまった。
こんな強引なところもあるのか…と驚くばかりの一葉だったが、子供のように簡単に剥かれてしまえば逃げられる場所は浴室の中しかなく、慌てたように先に飛び込んだ。
安住が入ってくる前に、と慌ただしく軽く身体に湯を浴びせただけで、安住が姿を現した時にはちゃぽんとバスタブの中に潜っていた。
それこそ、顎までつかっている。
膝を抱えるように小さくなって洗い場の安住を見ないように、と視線を伏せる。
聞こえてくるシャワーの音はなんてことのない水音なのに、とても卑猥なもののように耳に届いてきた。
銭湯や温泉などで平気で眺めていた光景とは明らかに違う。
なんといったってやっぱりこの明るさである。
好きな人の厚く逞しい身体を自分のものだと眺められる悦びはあっても、反するところで自分の貧弱な身体も見られるわけである。
初めて交わった日も朝日の中で全てを見られて知られていたとはしても、改められる行為はまだ一葉にはついていけなかった。
バスタブに入ってこようとする安住の気配が伝わってきて、一葉はより一層身体を硬くした。
一葉の背後に足を入れた安住が沈んでくれば、溢れたお湯がザーと零れていった。
自分がいては狭いだけ、と思えば、一葉も一緒に流れていきたい気分になる。
「お風呂は寛ぐためのものなのに、そんなに硬くなってどうするの」
背後から抱きとめられ、伸ばしてきた安住の膝の上に座らせられる。
浮力という力は軽く一葉を安住の元へ移動してしまった。
ぴょこんと飛び出してしまった一葉の肩に安住の顎が乗せられ、すぐ近くに端正な顔が見えた。
「だ、だって…」
一葉が言葉に詰まれば、クスリと笑う吐息が首筋を撫でた。
「子供みたいに我が儘を言ってごめんね。でもたまにはこういうのもいいでしょう。色々な一葉ちゃんを知りたいんだ」
安住の表情は珍しく悪戯を施す子供のようだった。
何をされるわけでもなく、ただ肌を抱き締められているだけなのに、恥ずかしいという気持ちだけでなく、身体の中から湧いてくるような熱を感じるようになった。
自分の身体はどこか変になってしまったのではないかと思うくらい、安住に触れられるとぴくぴくと反応を示す。
それを安住にばれたくないと思う。
ベッドに入った時は目的があってのこと、と少しだけ開き直れたけど、今のこの時間ではまだ早すぎるような気がしてならない。
感じてしまえば、この先を期待しているような羞恥心に煽られ、ますます顔が赤くなる。
何度かの肉体関係は確実に一葉を変えていた。
安住が与えてくる肌の感触は”快感”ばかりで、たとえ次の日に鈍痛で顔をしかめたとしても抱かれることの喜びを身体の方が先に覚えてしまったといった感じだ。
覚えたてのものに引きずられる好奇心に似ている。
「恥ずかしいから、やだ…」
散々痴態を晒して今更こんなことを言うのもどうかと思われるが、ただの入浴だって裸体を視界に入れられることに慣れはしない。
それともいつか開き直って、安住のようにポンポンと衣類を投げられる日がくるのだろうか…。
「一葉ちゃんはどんなことが恥ずかしいの?」
不意に投げられた質問にはまた黙るしかない。
そんなことは聞かなくったって絶対に分かっていると思うのに、わざと言葉にするのは、いつまでたっても『安住さん』から抜けられない一葉に対しての意地悪なのだろうか。
先程リビングで交わした安住の嫉妬を感じさせる台詞や、何度も安住の希望通りに呼べない一葉への苛立ちなのか、今日の安住はいつもと少々違う、と一葉でも感じ取ることができた。
内心で『全部』…という言葉が浮かぶ。
だけど最終的に、安住に欲望を耐えずに発してくれるよう強請っているのは自分自身で、『安住に我慢をさせたくなくて』という口実はあったけれど、本心はもっともっと安住のものになりたかった。
その部分の『恥ずかしい』…はまた別の問題なのだ…。
それを安住は気付いている…。
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あと数話…と言いながら全然数話でないです…(冷汗)
安住はさっさと服を脱いでいたが一葉にはそんな勇気はない。
広いとは言えない脱衣所で手を離された一葉はどこに視線を置いたらいいのかも分からず、安住に背を向けて今にも逃げ出そうとすれば、上半身を晒した安住につかまえられて、先に自分の方が全裸にされてしまった。
こんな強引なところもあるのか…と驚くばかりの一葉だったが、子供のように簡単に剥かれてしまえば逃げられる場所は浴室の中しかなく、慌てたように先に飛び込んだ。
安住が入ってくる前に、と慌ただしく軽く身体に湯を浴びせただけで、安住が姿を現した時にはちゃぽんとバスタブの中に潜っていた。
それこそ、顎までつかっている。
膝を抱えるように小さくなって洗い場の安住を見ないように、と視線を伏せる。
聞こえてくるシャワーの音はなんてことのない水音なのに、とても卑猥なもののように耳に届いてきた。
銭湯や温泉などで平気で眺めていた光景とは明らかに違う。
なんといったってやっぱりこの明るさである。
好きな人の厚く逞しい身体を自分のものだと眺められる悦びはあっても、反するところで自分の貧弱な身体も見られるわけである。
初めて交わった日も朝日の中で全てを見られて知られていたとはしても、改められる行為はまだ一葉にはついていけなかった。
バスタブに入ってこようとする安住の気配が伝わってきて、一葉はより一層身体を硬くした。
一葉の背後に足を入れた安住が沈んでくれば、溢れたお湯がザーと零れていった。
自分がいては狭いだけ、と思えば、一葉も一緒に流れていきたい気分になる。
「お風呂は寛ぐためのものなのに、そんなに硬くなってどうするの」
背後から抱きとめられ、伸ばしてきた安住の膝の上に座らせられる。
浮力という力は軽く一葉を安住の元へ移動してしまった。
ぴょこんと飛び出してしまった一葉の肩に安住の顎が乗せられ、すぐ近くに端正な顔が見えた。
「だ、だって…」
一葉が言葉に詰まれば、クスリと笑う吐息が首筋を撫でた。
「子供みたいに我が儘を言ってごめんね。でもたまにはこういうのもいいでしょう。色々な一葉ちゃんを知りたいんだ」
安住の表情は珍しく悪戯を施す子供のようだった。
何をされるわけでもなく、ただ肌を抱き締められているだけなのに、恥ずかしいという気持ちだけでなく、身体の中から湧いてくるような熱を感じるようになった。
自分の身体はどこか変になってしまったのではないかと思うくらい、安住に触れられるとぴくぴくと反応を示す。
それを安住にばれたくないと思う。
ベッドに入った時は目的があってのこと、と少しだけ開き直れたけど、今のこの時間ではまだ早すぎるような気がしてならない。
感じてしまえば、この先を期待しているような羞恥心に煽られ、ますます顔が赤くなる。
何度かの肉体関係は確実に一葉を変えていた。
安住が与えてくる肌の感触は”快感”ばかりで、たとえ次の日に鈍痛で顔をしかめたとしても抱かれることの喜びを身体の方が先に覚えてしまったといった感じだ。
覚えたてのものに引きずられる好奇心に似ている。
「恥ずかしいから、やだ…」
散々痴態を晒して今更こんなことを言うのもどうかと思われるが、ただの入浴だって裸体を視界に入れられることに慣れはしない。
それともいつか開き直って、安住のようにポンポンと衣類を投げられる日がくるのだろうか…。
「一葉ちゃんはどんなことが恥ずかしいの?」
不意に投げられた質問にはまた黙るしかない。
そんなことは聞かなくったって絶対に分かっていると思うのに、わざと言葉にするのは、いつまでたっても『安住さん』から抜けられない一葉に対しての意地悪なのだろうか。
先程リビングで交わした安住の嫉妬を感じさせる台詞や、何度も安住の希望通りに呼べない一葉への苛立ちなのか、今日の安住はいつもと少々違う、と一葉でも感じ取ることができた。
内心で『全部』…という言葉が浮かぶ。
だけど最終的に、安住に欲望を耐えずに発してくれるよう強請っているのは自分自身で、『安住に我慢をさせたくなくて』という口実はあったけれど、本心はもっともっと安住のものになりたかった。
その部分の『恥ずかしい』…はまた別の問題なのだ…。
それを安住は気付いている…。
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あと数話…と言いながら全然数話でないです…(冷汗)
K様
おはようございます。
>一葉と安住さんの入浴シーンが見られるなんて! そして ヤキモチ妬いたり ちょっぴり意地悪な安住さん ずっと見たいと思ってました。相変わらず 茶々を入れられ 素直に反応する二人を 中條達も楽しんでませんか?お風呂 それからベッドへと お話が続くといいな~♪(*'-^)-☆
すんなりとは終わりませんでしたね。
流れるようにえち突入で終了っていうのは私も納得がいかなかったのでこんな展開になっています。
もっとちゃんと確かめ合っていただきたいな~という親心でしょうか。
安住のイメージが崩れる~ぅとお叱りの声を頂くかとおもいきや、楽しまれてくれているようで嬉しいです。
(事の発端には必ず中條が関係しているような気がしてきた…)
コメントありがとうございました。
おはようございます。
>一葉と安住さんの入浴シーンが見られるなんて! そして ヤキモチ妬いたり ちょっぴり意地悪な安住さん ずっと見たいと思ってました。相変わらず 茶々を入れられ 素直に反応する二人を 中條達も楽しんでませんか?お風呂 それからベッドへと お話が続くといいな~♪(*'-^)-☆
すんなりとは終わりませんでしたね。
流れるようにえち突入で終了っていうのは私も納得がいかなかったのでこんな展開になっています。
もっとちゃんと確かめ合っていただきたいな~という親心でしょうか。
安住のイメージが崩れる~ぅとお叱りの声を頂くかとおもいきや、楽しまれてくれているようで嬉しいです。
(事の発端には必ず中條が関係しているような気がしてきた…)
コメントありがとうございました。
a様
おはようございます。
>一葉ちゃんの初心さと恥じらいが大好きです。いつもぷるぷるして生まれたての仔鹿みたいな保護欲をそそる一葉ちゃんのままでいてほしい~♪
ウブというか世間知らずというか…。
大好き言っていただいてありがとうございます。
生まれたての仔鹿…まさに今生まれて自分の足で立ち始めた、っていうかんじでしょうか。
那智にぐずぐずと言われた一葉の性格ですからね~。
そう簡単には大人の階段を駆けあがれないと思います。
ハイハイがよく似合いそうです。
コメントありがとうございました。
おはようございます。
>一葉ちゃんの初心さと恥じらいが大好きです。いつもぷるぷるして生まれたての仔鹿みたいな保護欲をそそる一葉ちゃんのままでいてほしい~♪
ウブというか世間知らずというか…。
大好き言っていただいてありがとうございます。
生まれたての仔鹿…まさに今生まれて自分の足で立ち始めた、っていうかんじでしょうか。
那智にぐずぐずと言われた一葉の性格ですからね~。
そう簡単には大人の階段を駆けあがれないと思います。
ハイハイがよく似合いそうです。
コメントありがとうございました。
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ち様
こんにちは~。お久しぶりです~ぅ。
> 私的には、もっと、安住さんに鬼畜ぶりを魅せて欲しいっす!
(o´艸`o)ムフフお好きですよね~。
そういう展開。(いえ、私も結構好きですけど)
> そんな安住さんの手解きにより、一葉ちゃんが乱れに乱れて、甘い2人を数話と言わず、トラブル等を含めて見てみたいですっ
> スミマセン。。ワガママですね(汗)
さくっと終わるはずだった『ちょうどいい~』がこんなに伸びてしまったことだけでも私はびっくりな状況です。
長くなればなるほど私の中で愛着が湧いて、アレコレと想像も増すんですよね。
とりあえず、超オロオロする安住だけはいつか書きたい願望(あくまでも夢)はありますけど…。
コメントありがとうございました。
こんにちは~。お久しぶりです~ぅ。
> 私的には、もっと、安住さんに鬼畜ぶりを魅せて欲しいっす!
(o´艸`o)ムフフお好きですよね~。
そういう展開。(いえ、私も結構好きですけど)
> そんな安住さんの手解きにより、一葉ちゃんが乱れに乱れて、甘い2人を数話と言わず、トラブル等を含めて見てみたいですっ
> スミマセン。。ワガママですね(汗)
さくっと終わるはずだった『ちょうどいい~』がこんなに伸びてしまったことだけでも私はびっくりな状況です。
長くなればなるほど私の中で愛着が湧いて、アレコレと想像も増すんですよね。
とりあえず、超オロオロする安住だけはいつか書きたい願望(あくまでも夢)はありますけど…。
コメントありがとうございました。
そりゃあもう、『全部』ですよね。
一葉ちゃん自身でも見たことないとこまで見られちゃってるとしても恥ずかしいことは恥ずかしい。
浴槽の中で緊張して固まっている一葉ちゃんに襲い掛かるような安住さんじゃないのは知ってますが、読者の期待にこたえて少しは弄っちゃってくれないでしょうか。
一葉ちゃん自身でも見たことないとこまで見られちゃってるとしても恥ずかしいことは恥ずかしい。
浴槽の中で緊張して固まっている一葉ちゃんに襲い掛かるような安住さんじゃないのは知ってますが、読者の期待にこたえて少しは弄っちゃってくれないでしょうか。
甲斐様
こんにちは~。
> そりゃあもう、『全部』ですよね。
あらゆる全てが『恥ずかしい』一葉なんですけれど…。
唯一、自分から求めちゃっている『あんなこと』は別枠にしたいらしです。
安住に誘われたと言いたいのかな~。
> 一葉ちゃん自身でも見たことないとこまで見られちゃってるとしても恥ずかしいことは恥ずかしい。
> 浴槽の中で緊張して固まっている一葉ちゃんに襲い掛かるような安住さんじゃないのは知ってますが、読者の期待にこたえて少しは弄っちゃってくれないでしょうか。
いじる…うーんどこまで?と悩んで。
はい、あそこまで…と考えました。
読者様の期待に添えるかはまったくわかりません。
とりあえず、『あと数話で終了』←まだ言うらしい。
コメントありがとうございました。
こんにちは~。
> そりゃあもう、『全部』ですよね。
あらゆる全てが『恥ずかしい』一葉なんですけれど…。
唯一、自分から求めちゃっている『あんなこと』は別枠にしたいらしです。
安住に誘われたと言いたいのかな~。
> 一葉ちゃん自身でも見たことないとこまで見られちゃってるとしても恥ずかしいことは恥ずかしい。
> 浴槽の中で緊張して固まっている一葉ちゃんに襲い掛かるような安住さんじゃないのは知ってますが、読者の期待にこたえて少しは弄っちゃってくれないでしょうか。
いじる…うーんどこまで?と悩んで。
はい、あそこまで…と考えました。
読者様の期待に添えるかはまったくわかりません。
とりあえず、『あと数話で終了』←まだ言うらしい。
コメントありがとうございました。
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