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病める時も 健やかなる時も 8
2013-11-28-Thu  CATEGORY: 新しい家族
R18 性描写があります。閲覧にはご注意ください。

 会社のデスクの上に、山となるほど旅行パンフレットがあった。大半は自由旅行の見積書だったけれど…。
 真剣に和紀が『新婚旅行』を考えているのは嫌でも知れて…。でも恥ずかしくて、日生は何も口が出せなかった。

 いざ辿りついた南の楽園。太陽の日差しは強くても湿度はあまりなく、からりとしており、エメラルドグリーンの海が島全体を囲んでいる。
 民間人の電動ボートで行き交うことができるほど近くに『島』があるのに、そこに留まれる人間は限られていた。乗船するにあたり、島への滞在許可証が必要なところが、変なセキュリティシステムを感じてしまう。
 すぐそばの本島には、世界中に名を馳せるほどの高級ホテルが並んでいる。
 和紀はわざとそこを選ばずに、小さな離島のホテルを選んでいた。
 島のホテル…というよりはヴィラだ。到着したのは夕方で、西日の夕焼けが部屋全体に注ぎ込んでくる。
 この小さな島全部がホテルと言ったほうが正しいだろうか。宮殿のような建物がひとつ。そこから伸びるヴィラがある。一つの建物からつながっているところが、このホテルの売りなのだろうか。
 小島は、観光客でにぎわう。だけど部屋に籠ってしまえば静寂に包まれる。それほど、離島に渡る人間は少ない。
 だが、観光客のために店も揃えられていて、衣食、何一つ困ることはなかった。
 この島に来る人のほとんどは宮殿のようなホテルに泊まる。ヴィラに滞在する人のほうが稀と言うべきか。ランクの上の高級感を漂わせると言うのか…。

 移動の疲れもあって、初夜は部屋の中で過ごした。
 届けられるディナーは地元の魚介類をふんだんに使った豪華なもので、何もしないで済むことに日生は戸惑ってしまう。
 家でも食事の準備は清音に頼んでいても最終的に用意するのは日生だったからだ。
「全てを任せればいい」
 落ちついた声音が、落ちつかない日生を宥める。
 ダイニングテーブルに全てを整えると、こんがりと肌を焼いた色の黒いボーイは静かにさがっていった。民族衣装なのか、オレンジ色の生地に幾何学模様が飾られた全身を覆う衣装は、艶やかなのに厳かなイメージが漂う。日本人女性が身につける着物のようでもあるが、丈は短いし、脛までのパンツを合わせているところは上下があるのだと知らされた。
 作務衣や甚平とも違う…となぜかマジマジと見てしまった日生だ。
 テーブルの上にはサーモンのカルパッチョから始まる前菜と、白身魚のムニエル、地元豚をしゃぶしゃぶにする鍋が小さな炎の上に乗っている。日本人好みにしたのか、巻き寿司まであって、少し笑ってしまう。
 ここまできて、それはなくてもいいのに…。
 だけど口に入れてみれば、慣れ親しんだ味があってとても美味しかった。少し意外のある眉をひそめる品もあったけれど…。

 大きな窓の外にまだ暮れない夕焼けが広がる。
 雲ひとつない、想像以上に大きな太陽が海に沈んでいく姿が、とても幻想的だった。普段、ビルに囲まれているせいだろうか。
 空は茜色から群青色のグラデーションを広げている。東の空はすでに闇夜に包まれる。電飾がないぶん、空に瞬く星が良く見えた。
 海に面した窓の外は、誰も通らないと分かるから、カーテンも開けっ放しだ。差し込んでくる月あかりが、澄んだ空気を思わせてくれる。
 暑い国のはずなのに、この透明感は、汚れるものがない証拠だろう。人も、ものも…。

 夕食の片づけを頼むと、陸と繋がった桟橋から人が現れる。部屋担当なのだろうか。先程見た男がニッコリと微笑みながら部屋に入って、素早く片付けていった。
 翌朝の朝食の時間を聞かれて、和紀は本館ホテルのダイニングを利用するから、こちらの用意はいらないと答えていた。
 誰にも邪魔をされないために…。

 海に面したジャグジーに誘われて、日生は大人しく衣類を脱いだ。
 部屋を囲むように幾つか置かれた蝋燭の炎が温かく見守ってくれる。他は、月から照らされる明かりがあるだけだ。
 暗いはずなのに、自然光でここまで明るくなれるのだろうかと、改めて感心した。
 もう、何度も和紀とは体を重ねたはずなのに、恥ずかしさが湧きあがるのは、異国の地だからなのか、和紀が『新婚旅行』などと言ってくれたせいだろうか…。
 一緒にシャワーを浴びて、一緒にジャグジーに身を沈める。
 薄暗さがあるからなのか、不安と好奇心で自然と和紀に裸体が寄せられた。
 和紀は日生の背中を背後から抱き、項に唇を寄せてくる。たったそれだけでビクビクと体が反応してしまう。
 いやらしく浅ましい体なのかと思えば、「普通だ」と言われて、和紀以外の経験がない日生は素直に体から力を抜き弛緩させた。
 和紀の膝で広げられた秘部にお湯が入り込んで、身を捩る。
 指を当てられては弾けるように体が震えた。
 この後になにがくるのかは充分承知していた。
 快楽だけの中で育てられた…。
 怖いものなど、何一つないから安心して身を委ねることができる。顔を後ろに向ければ幾度もくちづけの嵐が降り注がれる。
 共に過ごせる時間が、なんとも言えない愛おしいものに思えた。
 和紀の掌が胸の尖りを撫でては抓んで捏ねるように動く。もう片方の手は後孔を解すように少しずつ差しこまれてくる。
 それだけで充分なほど体が昂ってしまう。
「あ…、わ、…くん…」
「のぼせそう?」
 決して熱すぎる湯ではないし、長時間入っているわけでもない。心と体に入ってくる愛情に溺れそうになっている。

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コメント

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拍手コメ う様
コメントたつみきえ | URL | 2013-11-28-Thu 07:23 [編集]
おはようございます。

> 月や太陽の大きさの違いで異国って 感じますよね(^-^)男の人同士の方がキスの回数 多い気がする(笑)ひなちゃんのトロケ具合に期待(*^_^*)

そう、なんで夕日って太陽が大きく見えるんですかねぇ。
私の住んでいるところは海がないので、海に沈む夕日はとても憧れです。
それだけで異国です(笑)
キスが多い? そうなんでしょうか。
人前でイチャイチャが躊躇われるから? 想像でしかありませんが。
(でもうちの息子(キャラ)たちは、人目憚らず、好き勝手にやっていますけれどね(笑))
コメントありがとうございました。
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