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BLの丘
月あかり 11
2013-09-30-Mon  CATEGORY: 木漏れ日
R18 性描写があります。閲覧にはご注意ください。


誤解が解ければ、燻っていた胸も晴れやかになる。
瀬見が幾度も鳥海の額や鼻先、頬にくちづけを落としてくるのもいつものことだ。
一度唇に触れてから、すぐに離れて額をくっつけてくる。
「狭量な男だって自分でも分かっているんだけど、本当のこと言っちゃったら、今の今まで羽後さんが話したことで鳥海の頭がいっぱいにされているのかと思うと、やるせなかったんだよね」
心の内を晒すのは、瀬見にとってあまり良しとしないことなのだろうか。
少々気恥かしげな態度も漂ってくる。
せっかく二人になれた日なのに…。
その気持ちも瀬見の中にはあったのだろうが、鳥海の将来のことを考えたら、口にはできなかったのだろう。
一人悶々と悩むのと、打ち明けて相談に乗ってもらうのでは、捉え方も変わってくる。
面白い話ではないのは確かだけれど。

「羽後さんのことで頭がいっぱいになってなんかいないよ。話されたことで…」
鳥海が言い訳のように伝えると、瀬見は苦笑いだ。
「分かってる…。違いは充分なくらい分かっているよ。だからこんな、呆れられるような俺は見せたくないと思って言いたくなかったんだ…」
それでも鳥海が『言って…』と口にしたから、瀬見も正直に気持ちを吐露してくれたのだと思う。
内容はどうであれ、羽後が絡んでいる状況が瀬見には気に入らなかったのだろう。
思わず鳥海は、ふふふと笑ってしまう。
動揺しまくる瀬見がいるなんて、新しい発見で、嬉しく感じられるものだった。
心がほんわりとしてくる。

「あ、笑ったな」
瀬見は頬を上げて微笑んでから、鳥海の鼻頭をペロッと舐めた。
海の底に沈んだ気分が一気に浮上し、成層圏くらいまで舞い上がったようだ。
こうして気分を軽くしてくれる。
さっきまで泣いてたのに…。そのことは言わずに。
一瞬視線を絡ませてから、見つめられる眼差しが近づいてくるのを感じて鳥海は瞼を閉じる。
すぐ唇が温かいもので覆われた。
瀬見の舌先が鳥海の歯列をつついて、鳥海が迎え入れるように口を僅かに開くと、スルリと潜り込んでくる熱い舌があった。
先程まで瀬見が飲んでいたカフェオレの香りが、微か、鼻腔を駆け抜けていく。
同じように瀬見も、ココアの甘味を感じているのだろうか。
口の中にも性感帯があるのだと教えてくれたのは瀬見だ。
何かで見る光景でしかなかったキスが、言いようのない気持ち良さを運んでくる。
見ているだけでは、そこに潜むものまでは伝わってこない。
森吉とかわした時は雰囲気だけが際立っていたし、こんなに気持ちの良いものではなかった。
ふと振り返った一度だけの過ちが脳裏を横切ったが、瀬見の舌が上顎をくすぐり、舌を絡め取られたことで思考は停止した。
逃げても追いかけてくる舌は瀬見自身のよう。
捕まえられてその手練手管に酔い、なし崩しに瀬見に委ねてしまうのは、いつだって鳥海。
思考を読まれたか…。
舌の動きが強く激しくなってくると、瀬見以外のことを考えるなと注意されているようで、嫉妬とも受け取れる動きが単純に嬉しい。

全身から力が抜けて、押し倒されそうな勢いを、瀬見がセーブした。
離れていく唇同士が、まだ繋がっていたいと訴えるかのように、絡みあった唾液で細い糸を作る。
こぼれた口端を瀬見が舐めとりながら、「ベッドに行こう」と耳打ちしてきた。
何度同じことを繰り返されてもこの瞬間はどうしても羞恥心に襲われてしまう。
こうなることは分かっているのに、慣れないというか…。
顔を赤くして俯くと、抱きしめられたまま、瀬見の腕の力で立たされた。
スッと伸びてきた手があっという間に鳥海を横抱きにしてしまい、驚いては「歩けるっ」と恥ずかしがっているうちにベッドの上に下ろされてしまった。
それくらい近い距離なのだ。何も抱き上げなくったって…。
ブツブツ言ったところで、こんなときばかりは瀬見の耳は何も聞いていないようで無視される。
鳥海に跨った瀬見は、鳥海の髪をかき上げ、両手で頬を包んで額に唇を当てる。
指先はそっと滑らされて、首筋、鎖骨を辿って、布地の上から胸の小さな粒を探り当てた。
指の腹で撫でられ、布でこすられる感触と相まってゾクッと背筋を電流が走る。
唇を塞がれるくちづけを重ねているうちに、瀬見の器用な手は鳥海の衣類を剥ぎにかかっていた。
鳥海が快感に翻弄されていると、あっという間に全裸に剥かれていて、相変わらずその手際の良さに感心させられる…というか舌を巻く…というか…。
瀬見もすぐに脱いでしまうと、抱きしめて肌を密着させてくる。
直に伝わってくる肌の温かさが、とても心地よい。
重なった胸板の向こうから、ドクドクとした心臓の音が響いてくる。
無防備に全身を曝け出しても安心していられる安堵に包まれ、言いようのない満足感で埋め尽くされる。

幾度もくちづけを交わし、徐々に下肢へと向かっていく瀬見の愛撫に小さく体を戦慄かせながら、期待と興奮に包まれる。
すでに硬さを増した鳥海の性器は、先端から蜜を滲ませていた。
瀬見は「感じやすいんだ…」と喜んでいたが、鳥海はそれどころではない。
いつもいつも、一緒にイこうと頑張るのに、瀬見の手管によって追い上げられ、無駄な努力と化す。
瀬見がじっくりと時間をかける分、鳥海には辛い時間が続くようなもので、焦らされて涙目になって懇願すれば、「挿れるのはまだ早い」と言わんばかりに、手と口淫で攻められて果ててしまう。
それもまた、いつも瀬見に我慢をさせているようで居たたまれなくなるのだが。

今日もたっぷりのローションで柔らかく解された後孔の中を瀬見の指が蠢いていた。
すでに3本の指を飲みこんだ箇所は、指の抜き差しのたびにグチュグチュと卑猥な音を立てて瀬見の視界に晒されている。
うつ伏せにされていた頃は枕に顔を押し付けて何も見えなかったから良かったものの、いつの頃からか瀬見は鳥海を仰向けにしたままで弄るようになった。
時折鳥海の顔を見ては反応を伺い、視線が合っては羞恥で耐えられなく顔を背ける。
くちづけてきたり、上半身を弄ったりと、同時に幾つもの箇所に快感を与えられる手腕に翻弄させられるが、何かを考えるよりも、言うよりも、先に漏れるのは喘ぎ声ばかりになってしまう。
零れる蜜を瀬見の舌が掬い、先端を舌先が広げようと差しこまれると、鳥肌が立つくらい気持ちいい。
「あっ、あっ、瀬見さ…」
もっと強い刺激がほしいと、本能のまま腰が揺れると、理解した瀬見が「イく?」と聞いてくる。
だけど今日ばかりはどうしても一緒がいいと首が横に振られた。

何も知らなかった子供ではない…。
瀬見と同じフィールド、社会人という世界に向かっていくからこそ、全てを分かち合いたかった。
この先どんな荒波に迎えられるか分からないけれど…。
瀬見がいてくれたら何の戸惑いもないはず。

「やだ…、瀬見さんと、一緒がい…。…ずっと一緒がいぃ…」
「鳥海…」
少しの驚きと、直後には万遍に浮かぶ微笑み。
腕を伸ばして抱きついて…。
聞こえるか聞こえないかくらいの小さな音が鳥海の喉を震わせた。
「い、れて…」
太腿に当たった瀬見の太い杭が熱く滾って、トロリとした体液を擦りつけてきた。
苦々しいとも思える瀬見の吐息が「クッ」と呻き声とともに吐かれた。
「…どこで、そういう殺し文句を覚えてくるかなぁ…。鳥海、止まれないよ…」
「やだっ、泊まるっ。明日動けなくなってもいいから、…少しの無茶くらいしていいから、瀬見さんが欲しいのがなんなのか教えて…っ」

強引なくらい求めてくれたら、鳥海だって迷わずに済んだかもしれない。
優しい線引きが、時に不安にさせるだけのものとなってしまう。

瀬見がくちづけを落としてくる。
「俺が欲しいのは鳥海だけだよ。君だけだ…」
鳥海が喉から絞り出した問いは、喉の奥へ埋もれさせるように注ぎ込まれる。
熱い吐息が喉を伝い、体内に取り入れられ、全身を血となって巡っていく。
満たされる、とはこのことか…。
瀬見の指が抜かれて、大きく足を開かされ、そこを埋めるために熱棒が宛がわれた。
ゴクリと喉が鳴る。
瀬見の額からタラリと汗が流れ落ちてきて…、やっぱり我慢させていたんだと、また思った。
「鳥海…。どんな逆境も、一緒に乗り越えていけばいい…」
囁かれた言葉に、分かった…と返事をする間もなく、一息に押し込められて、背が反り返った。
「あぁぁぁっっっ、っ…っ!!!」
今まで感じてきた以上に、激しい衝撃が鳥海を貫いたが、それだけで瀬見の想いが溢れたと受け止めることができた。

もっと欲しがってほしい…。
鳥海はまだ大人になりきれないから、ちゃんと伝えてほしいと願う。
痛みと快感…。
最後に凌駕するのは後者だ。
きっと自分たちが生きていく道も、同じなのだろう。
心臓の音が響き渡る。
「…あ、…せ…み…」
「一生、手放さない…」
力強く紡ぎだされる言葉に涙が滲む。
首筋に噛みついてきた瀬見は、己の刻印を押すように、歯形を残した。
たぶん、ここまでの感情の溢れ方は見たことがなく、やっぱり痛みは嬉しさに変わった。
噛みあった歯車が動き出すように、瀬見の律動が始まった。

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コメント

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コメントたつみきえ | URL | 2013-09-30-Mon 04:45 [編集]
おはようございます。

> 感情を剥き出しにする瀬見さん、いいですね~☆中々前シリーズでは見られなかったから、日々楽しみです(*^^)v

意外な瀬見 ってことで進んでおります。
鳥海を前にしたらこんなに変わっちゃうんですね。
少しは人間らしくなってきたかな。
読者様のイメージ、ぶっ壊し街道まっしぐらですけど(´∀`;)

今週中には(←延びてないか?!)終わると思うのでもう少しお付き合いくださるとうれしいです。
コメントありがとうございました。
今頃は…
コメントけいったん | URL | 2013-09-30-Mon 12:47 [編集]
鳥海も 瀬見も 本音を曝け出せば より絆が深まったみたい
良かった~良かったね~♪(○ゝз・)b⌒☆

瀬見と鳥海が 甘々タイムを過ごしている様に
由利と羽後、由良と湯田川 藤里と八竜 そして 市と若も 
今日は 甘々タイムを 絶対に過ごしているんだろうなぁ~(@´゚艸`)ウフウフ

その頃の私といえば
若美庵も追い出され 周防さまには 笑顔(←大人ですから 本性は見せません!)でバイバイされ 腐友のちーさん、さえさん、niったんの姿は とっくに無くて 一人 路上で 秋の夜長を 味わってました。
月が 綺麗…(T▽T)ポツ--ン
師匠~
コメントさえ | URL | 2013-09-30-Mon 22:02 [編集]
秋の夜長にポツーンになっちゃいましたね~f(^_^;)
みんな今頃イチャコラしてますよ~♪
私は今日も残業で今から帰ります~(;_;)
でも、今日はよその部署からお寿司をもらい、今いる所では服や靴下、バックをもらいちょっとラッキー(*^^*)
でも残業続きはイヤ~(;_;)
師匠~!
コメントちー | URL | 2013-09-30-Mon 23:00 [編集]
喧嘩したあとの何とかって燃えるんだよねえ。
頑張れ、瀬見ちゃん。
それにしても、瀬見ちゃん。
まあ、良いけど。うん。
「止まれない」を「泊まる」と言った鳥海くん。
あんたも天然だわねえ。


妹ちゃんに写真を見せながら、ひなパパと五泉兄の関係を話す。
ひなパパは、ノンケさんだし(多分)五泉兄は、柏崎というセフレ?恋人がいるんだよー(しかも、リバカプ)と、レクチャー。
その横で若美兄ちゃんは、市ヶ谷くんと将来を誓いあっ
ちゃってさあ。ズルい!ちゃんと言わなきゃみんなの前でさあ。
ひなパパと五泉兄は何しに来たんだろ?
師匠に後で聞こうっと。

ち「ねえねえ!知ってる?あのタクミクンがとうとう完結だってー」
さに「えー、本当にぃ?」
ち「本当みたいだよー」
(や、タクミクンシリーズ知らない方はスルーして(笑))
なんて騒いでいたら・・・

ち「あれ!師匠は?ひなパパと五泉兄は?」
に「え?いないですか?」
さ「まさか私達を置いて帰った?」
ち「 だって、今日は師匠の奢りなハズだったよ」

師匠。私達まだいますから。
若美庵に・・・

市「若美さぁん」
若「イチ、ずっと一緒だからな」
市「はい、ずっとずっと一緒ですっ」

あのー、まだお客さんいますけど?
師匠~
コメントさえ | URL | 2013-10-01-Tue 02:28 [編集]
今日は師匠の奢りなの~?
師匠帰ってきて~f(^_^;)
「美少年」も「タクミクン」も解るわよ~♪
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