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BLの丘
木漏れ日 52
2013-09-13-Fri  CATEGORY: 木漏れ日
R18 性描写があります。閲覧にはご注意ください。


下半身が苦しい。
「あっ」
時々声を上げては、瀬見の掌は戦慄く鳥海の肌を宥めるように這い、右胸から顔を上げた。
じっくりと何かを観察する眼差しは、瀬見が『作り上げた』芯を確認するためのもの。
「心臓に近いぶん、感度がいいのかな」
鳥海では理解できない言葉をつぶやきながら、その唇は、今一度心臓の上を舐めてから、脇腹や臍を舐めて鳥海の雄にたどり着いた。
張り詰めていると言えるくらい、ピンと力をつけた雄の先から、滴が零れていたのを、瀬見の手が撫でることで知らされる。
濡れているときに触られていたとしても、今瀬見と鳥海の分身の間にある体液は明らかに違って、ヌルリとしていた。
緊張が走るものの、唇を寄せた瀬見は、先端にキスを落としたあと、舌を伸ばして溢れた体液を舐めた。
あまりの素早い動きに、鳥海は抵抗するのも忘れて快楽に身を寄せてしまう。
「あぁぁっ」
そして生温かいものに大事なところが包まれた。
…飲み込んでいる…っ。
僅かでも見えた光景に、鳥海の背が反れて喉が鳴った。
こんなふうに人に襲われたことがない部分には、刺激が強すぎる。
舌を絡めながら唾液をまぶし、また吸い上げるように蠢く口腔内は、的確にポイントをつかんで鳥海を奈落の底に引きずりこもうとしていた。

…怖い…っ。
身体が自分のものではなくなるような感覚。
瀬見の舌先はチロチロと舐めたり、先端の小さな窪みを突いたりと、器用に蠢いた。
離してほしいのに、体には力が入らなく、また鳥海自身、もっとこの与えられる世界に溺れたくなる。
「あぁぁっ、やめ…っ、瀬見…っ」
決して抵抗ではないのに、口から洩れるものは、鳥海も何が言いたいのか分からない嬌声ばかり。
瀬見は気にした様子もなく、自分のペースを守り、確実に鳥海を追いあげてきた。
鳥海の足の間に収まった瀬見の体は、性器を口に咥えたままで、鳥海の両膝裏に手をかけて立たせて、今以上に開かせた。
「はぁっ、あっ…っ」
確かに、楽になる姿勢ではあったけれど…。
秘部を晒す態勢は安堵できるものではなくなっていた。

このまま扱かれたら、間違いなく発射できる射精感がこみ上がり、だけど瀬見はそれを理解したように唇を離してしまった。
体液と唾液が溢れて、後孔までの道筋を濡らしていた。
離されたことが、酷く物足りなくて腰が揺れる。
濡れた流れを追うように舌先が秘孔を目指して会陰をツツーと這った。
そして一度は抵抗してしまったその場所にたどり着く。
フッとかけられた息は、わざとなのか…。
濡れた箇所が空気を浴びると、ゾクリとして鳥海は体を震わせた。
「せ、瀬見さ…っ」
「小さいね。なにより綺麗だ…」
言いながら一度くちづけられる。
それから充分唾液で湿らせた舌が窄められて、一つの皺を広げるようにゆっくりと舐めた。
全身に電流が走った。
思わず閉じようとした脚は瀬見の手に阻まれて、更に力強く広げられてしまった。
「ゃぁ…っ」
小さな抵抗など、瀬見にとって了承の意味にしか捉えられていない。
新しくぷくりと膨れ上がった体液が、快感の海に堕ちていっているのだと目の前で確認できているのだから…。

誰にも見せたことがない場所…。
分かっているからこそ羞恥心が湧いてくるのに、今は快感の方が強すぎて、態勢なんかどうだって良くなってくる。
放置された性器に、もっと刺激がほしくて、恥ずかしい、も忘れて手が伸びてしまった。
思っていた以上に濡れそぼったその物体を、あまりしたことがない自慰を思い出して握ってしまう。
瀬見の目が目の前にあるということも、脳からは削げ落ちていた。
「はぁぁぁ…っ」
肉茎を掴んでは、長い吐息が鳥海の喉奥から発され、扱いてはせり上がってくる疼きを解放したく、手が動いた。
同時に瀬見は陰嚢を口に含んで後押しをするように舌で転がした。
勢いよく動く手が、瀬見の鼻先に当たったことも鳥海は気付かず、自我の世界に溺れていく。
身体が戦慄く。背が反れる。喉が大きく開いて、息をのんだ。
「あぁぁぁっ、ぁぁっ、んっ、んんんっっっ…っ」
気持ちいいほどの開放感が全身を弛緩させた。
生温かい体液が体に迸っていて…、と思ったが、自分の手の感触ではないものが、残った体液を絞り出すように動くことに我に返った。
まるで鳥海の体を汚さないようにとしたように、瀬見の掌が白濁を受け止めている。
握ったはずのものが開かれると、確かに見覚えのある体液が彼の手を汚していた。
「…っ?!」
息を整える間に声は出てこない。
そんな鳥海を見下ろしながら、瀬見は中指の付け根から指先までを、長い舌をのばしてペロリと舐めて見せた。
目を見開いたままで鳥海は硬直する。
瀬見はなんてことないように、「あぁ」とか「ふぅん」といった感じで鳥海の味を確認していた。…ようにしか見えない。

残った体液は近くに放置されていたバスタオルで拭われている。
「鳥海…、一人でイくってずるいよ…」
少し拗ねた表情でもある。
しかし、額に汗を浮かべた姿は、何か冗談でも言っていないと逸らせないものがある気がしてならなかった。
否応にも視界に入ってしまう張り詰めた怒張は、やはり濡れているようにしか見えなかった。
「あ…」
瀬見がどれだけ耐えているのかは、もう前に教えられていたはずなのに…。
それでも鳥海のことを思って、抑え続けていたのだろうか。
そこまでの忍耐が持てる人…。

嬉しくて、また悲しくて…。何故に胸が痛くなるのかは、瀬見に我慢をさせていると知ったからだ。
手を伸ばしたくなる。
無体をしいてもいいと思えてくる。
眦に涙が浮かんだ。
「瀬見さん…」
声が掠れて、うまく音になったかもわからないくらい、小さい呼び声だっただろう。
抱きつきたくて両手を伸ばしては、困ったような表情でそれに答えてくれた。
首筋に抱きついて、重なった下肢に、今まで以上に熱い瀬見の思いを湛えた分身が当たった。
「鳥海…」
苦しそうな声音は、どれほど必至で暴走を避けようとしているのか…。
「鳥海にそんなことをされたら、止められない…」
「い、よ…」
口元だけで返事をしたようなものも瀬見は逃さない。
それから言い聞かせるように確認された。
「一度なんかじゃ、絶対に治まらない。もっと続けたい…」
それにも「いいよ…」とこくりと頷いた。

「鳥海、…力を貸して…」
切羽詰まった声と共に、鳥海の利き手を掴んだ瀬見は、迷いもなく自身の剛直に導いた。
また握らされて、上から瀬見の手も添えられて…。
鳥海の頭の脇に肘をついた瀬見は、ゆっくりと腰を動かし始める。
鳥海を包む手に少し力が入れられて…。それはたぶん、瀬見にとっての心地よい力加減なのだとなんとなしに思った。
脈動を感じてはその強さまで伝わってくるようだ。
新たな興奮が芽生えた。
とても熱くて、膨らんでいて…、…露になるのは瀬見の全てか、一部か…。
鳥海は瀬見の顔が見たいと思ったのに…。
首筋に顔を埋めた表情は見えない。
代わりに荒い息使いが聞こえてきた。
「あぁ…、鳥海…っ、…うっ、み…っ」
思いの丈が絞りだされる。
鳥海の全身と密着しては、震えた身体を感じて、瀬見が鳥海の手に包まれて達したのだと知ることができた。
熱い液は今度こそ、鳥海の胸元までを汚していた。

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あと数話で…。(←え?!何が?!エチが?!まだ続くのっ?!)
(ボソ)だって合体していないじゃん…。
目指せ、最終回60話…のつもりでいるんですけどねぇ…。
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コメント

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HAND ON HAND♪
コメントけいったん | URL | 2013-09-13-Fri 11:00 [編集]
まさに HAND ON HAND=手に手をとって♪
初心者の鳥海が 相手では 戦闘態勢バッチリの瀬見でも 時間を掛けるしかないよね!(笑)

「後書き」に書いてらっしゃる様に やはり 目指すは 最終段階までのゴールなの、きえちん?
久々の 長いRシーンで 肩で息している姿が 浮かんで来るけど、大丈夫なの(´・ω・`)モキュ?

60話で完結に向けて ガンバレ~!マケルナー (*^_^*)ρシャカシャカ


Re: HAND ON HAND♪
コメントたつみきえ | URL | 2013-09-13-Fri 14:05 [編集]
けいったんさま こんにちは~。

> まさに HAND ON HAND=手に手をとって♪
> 初心者の鳥海が 相手では 戦闘態勢バッチリの瀬見でも 時間を掛けるしかないよね!(笑)

そうなんですよ~。
瀬見の暴走に付き合ったら鳥海、壊れちゃうもん。
自分の恥 とか思っていたらいけません。
とりあえずここは、自分も一回出して、深呼吸しておこうヾ(- -;)
けいったんさまの言うとおり、手をとって調教…ちがう、教えていくのです。

> 「後書き」に書いてらっしゃる様に やはり 目指すは 最終段階までのゴールなの、きえちん?
> 久々の 長いRシーンで 肩で息している姿が 浮かんで来るけど、大丈夫なの(´・ω・`)モキュ?
>
> 60話で完結に向けて ガンバレ~!マケルナー (*^_^*)ρシャカシャカ

応援ありがとうございます。
そろそろ終わりにしたいところです。
本編があの短さだっただけに、この長さは如何なものかと思うところもありつつ。
気分が落ちついたせいか、ストーリー全体を見る余裕ができてきたというか、ついあれもこれもとダラダラ書きたくなってしまっています。
どんな終わりを迎えるかはまだ決まっていませんが(←)、あとはSSにでも委ねて、とりあえずこの話は完結として幕を下ろそうかなという思いに辿りつきました。

粗大ごみの集荷が休暇になっていることもあって、肩で息をする状況は私自身書き終わってホッとしています。
あとは全て『予約』なので、レスも滞ることになるかもしれませんが、また読者様同士、コメント欄で遊んでいてもらえると嬉しいです(←どんな図々しいお願いなんだかな…(´∀`;))
コメントありがとうございました。

もうさあ
コメントちー | URL | 2013-09-13-Fri 22:42 [編集]
今日は、ここまでっ!
で、良くない?良くない?
ほら、仔猫に最後までするのはご無体な気がする。
(なんなんだ、この差は)

皆様の期待とはうらはらな期待を持つ私。
一人、若美兄ちゃんのお店でにぃと語ろうかな。
鳥海くーん。大人になるのを影ながら・・・
あ、エクレアちゃんはどうなんだろうか。
鳥海くんより早かったのかしらん。
ね、きえちん♪

ゆ「えっえっえっ。しくしくしく」
征司「ほらあ、泣かないなかない」
の「そーだよー。可愛い顔が台無しじゃん♪」
ち「おかーさん、息子がたくさんいるから」
わ「はい、これ。美味しいから食べて?」
に「泣くな、男だろ?」
和「よしよし」
駆「抱っこしてあげようか?」
ゆ「えーん!みんな優しいよー」

いくら双子とは言え、兄として頑張ってきた由良。
おかーさんに間違えられて泣いてます。
でも、流石に兄ちゃんズ。慰め上手。

あっちゃんではなかったのでした(笑)
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