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BLの丘
木漏れ日 48
2013-09-10-Tue  CATEGORY: 木漏れ日
R18 性描写があります。閲覧にはご注意ください。


瀬見は啄ばむようなキスを繰り返しながら、鳥海の着ているシャツを脱がせようと手を潜り込ませてきた。
直に触れてくる手のひらの温度が僅かに冷たく感じて、「あ…」と僅かに声が上がる。
ドクンっと心臓が跳ねるのも感じた。
それから慌てて、瀬見の手を掴んだ。
「ま、待って…っ」
覗きこんできた瀬見が、どうしたのかと心配そうな表情を浮かべる。
別に抵抗しているわけではない。
ただ、下腹部に集まるものが堪えられなくなっただけだ。
「あ…、あの…、ト、レ…」
恥ずかしくて顔が真っ赤になる。
今のこの状態で口にしてもいいのかと、こちらも不安が過ったのだが、襲ってきた生理現象を止めることはできなかった。
「トイレ?」
確認するように問われて、瞼を伏せながら頷いた。
「ご、ごめんなさい…。緊張しちゃって…」
その言葉だけで、寝起き後の尿意に見舞われているのだと気付くのはすぐのようだ。
少し口端を上げた笑みをたたえながら、瀬見は体を起して、鳥海の胸脇を掴んでは起きあがらせてくれた。
「謝るのはこっちかな。がっつきすぎている」
それから、その場所を口頭で説明してくれた。

鳥海はベッドを下りて、初めて自分がいる部屋を見回した。
モノトーンで統一された部屋は、濃紺色のカーテンの隙間から明るい日差しが差し込んできているものの、閉じられていて全体に暗い。
5畳ほどだろうか。壁に沿い、セミダブルサイズのベッドと足元側に大きな本棚があるだけだ。
ベッドの正面、本棚の横に押し扉があって、ベッドから真横に見た位置にまた引き戸がある。
瀬見が指を差したのは引き戸のほうで、そちらに出ると長方形の部屋に出た。
二人掛けのソファやテレビ、パソコンデスクなどが整然と配置されていて、リビングなんだ、と知ることができた。
横を向き、正面にコンパクトなキッチンが見え、一方に玄関、反対側がトイレと風呂場になっていた。
L字型の造りは、寝室を囲んでいるようだった。
もう一つの扉はこちらの水回りにつながっているのではないか、と頭を過ったが、アパートかマンションのような狭さで、そんな設計はされないだろうとも思いなおす。

とりあえず用をたす。
緊張にみまわれていたせいもあったのだが、どっかりと便座に腰を下ろした。
鳥海の家での『立ったまま』は禁止されていて、その習慣も自然と出た。
「はぁ…。大丈夫なのかな…」
思わず不安がこぼれおちる。
今までの瀬見の触れかたを振り返って、危害があるとは思えないけれど…。
未知の世界に緊張するなというほうがおかしい。
それをどんなふうに瀬見は払拭してくれるのだろうか。

扉から出ると前に風呂場のすりガラスが飛び込んでくる。
思えば昨夜眠ってしまったためにシャワーの一つも浴びていない。
酒の臭いが残っていないかとか、汗臭くないだろうかと色々と確認してしまう。
人前に出るときに身だしなみを気にするのと同じように、体を見せる前に洗っておくべきではないかと思うと落ちつかなくなった。
寝室に戻ると瀬見はベッドに腰掛けて待っていた。乱したはずの寝具も整えられている。
奥へ進まずに立ちつくしていると、「鳥海?」と不思議がられた。
「せ、瀬見さん…、…ねぇ、お風呂、借りてもいい?」
ビクビクしながらまた聞けば、一瞬キョトンとした表情をしながら、フッと笑った。
「あぁ、もちろん」
立ち上がって鳥海に近づいてくる。横を通り過ぎながら肩を抱かれる。
案内してくれるのかと付いていけば、棚からタオルを取り出し、「先に入っていいよ」と促された。
先に…という言葉も引っかかったが、洗濯機の上に乗っていた籠を示されて、瀬見が出ていったからさっさと衣類を脱いで放りこんで、バスルームに飛び込んだ。
家庭的な広さはもちろんないが、藤里のアパートを利用することも多かった鳥海にとって、馴染んだ狭さでもある。
いや、1Kの部屋から比べたらずっと広いだろう。
ボディーソープやシャンプーボトルを置ける台もきちんと取りつけられていて、体を洗うにも壁に腕などをぶつけなくて済みそうだ。
瀬見の体格を思えば、確かに藤里の部屋は狭すぎる気がする。

そんなことを思いながら頭からザァーと勢いよく湯を浴びれば、脱衣所となっていた空間に物音が響いた気がした。
え?と振り返るとすりガラスの向こうに動く人物の姿が見えて…。
直後には全裸になった瀬見が扉を開けてきた。
「えぇっ??」
驚きに目を見開くと、ふふとまた微笑まれる。
瀬見にしてみたら僅か一歩二歩の距離だ。
すぐに跳ねかえった湯が瀬見の体を濡らした。
「洗ってあげるよ」
「な、何言って…っ」
「慣れてくれると嬉しいな」
鳥海の動揺を気にせず、正面から体を密着させられては、肩に額を押し付けられた。
未経験なことばかりに、そんなふうに言われたら瀬見が何を望むのかを教えられたようで、逆らえなくなる。
「目を閉じていればいいから」
視界を隠すように向けられた肩でも、下を見下ろせば、しっかりと瀬見の股間が目に入った。
すでに屹立の形を成し始めている。
その大きさにも驚かされたけれど…。
思わず見てはいけないものだと、ぎゅっと目を閉じる。
瀬見の指が、髪の絡まりをほぐすように動いて、頭を洗われ始めた。
いつも使っているシャンプーとは違う、爽やかな香りが鼻孔に流れ込んでくるのと一緒に、瀬見の匂いも僅かながら掠めていった。
そういった意味では、瀬見も身綺麗にしたかった気持ちがあったのだろうか。
そう思うと少し気持ちが和らいだけれど。

マッサージを受けるようで気持ち良さに見舞われた。
大きくて力のある手だから頭全体を包み込まれるみたいだ。
一度流されて、滴の垂れる頭部をブルブルッと振ると、クスクスと笑い声が漏れる。
「動物みたいだ」
「あ、ごめん。飛んじゃった?」
バニラとビターを風呂に入れる時の戦場を振り返っては、自分もびしょぬれにさせられることを思い出す。
今はまだ小さいからいいけれど、もう少し大きくなったら思いっきり引っ掻かれそうだ。
八竜は「小さい時から慣らせておけばいいんだ」と言ったけれど。
自分もそうやって瀬見に慣らされるのだろうか。
「いいや。可愛いなと思って」
顔面に流れた水滴も、軽く素手で拭われた。

ボディタオルを手にして、瀬見はまた鳥海の背中をそっと抱え込む。
腹に硬いものが当たって、ビクリと身体が跳ねたが、瀬見の腕は強く、鳥海を解放しようとはしなかった。

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Rいらなかったかなぁ…。でも裸になっちゃったし…(←言い訳)
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コメント

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コメントちー | URL | 2013-09-10-Tue 05:15 [編集]
はあ、ドキドキした。
まだ、大丈夫だったね、鳥海くん←何がじゃ

瀬見ちゃん、一緒にお風呂が好きφ(..)
身体、洗ってあげるのも好きφ(..)
まあ、初心者には教えないといけない事がたくさんあるしねえ。

リアルはいりません!て、みなさんに叱られるかな(笑)
ファンタジーだからね。
鳥海くん、お風呂からあがったら逃げないかなあ。
まだ、言ってる・・・

我が家のネコタチ。
小さい時から、シャワーして、抱っこもしたけど。
シャワーは嫌いです。なんだろ、本能?
でも、お風呂場は嫌いじゃないのー。
身体を濡らされるのが嫌なのかも(笑)
バニラとビターはシャワー好きになると良いな。
壁|ω-o)゚+. ポッ
コメントけいったん | URL | 2013-09-10-Tue 09:56 [編集]
鳥海の 今の心境が、移ったかのような ドキドキな私

お風呂のシーンだけで これだもん!
その後の事を思うと…゚.+:。(〃ω〃)゚.+:。 キャァ♪

余裕を見せてる瀬見だって きっと ドキドキなはず♪

ΣΣ( ̄◇ ̄;)!ハウッ!?
もしかして 書いてる きえちんも ┣¨‡(∀ ̄;)(; ̄∀)┣¨‡ ですかぁ~~!!
Re: 躾
コメントたつみきえ | URL | 2013-09-10-Tue 14:15 [編集]
ちーさま こんにちは。

> はあ、ドキドキした。
> まだ、大丈夫だったね、鳥海くん←何がじゃ

まだ(笑)
こっちもジレジレで進んでおります。

> 瀬見ちゃん、一緒にお風呂が好きφ(..)
> 身体、洗ってあげるのも好きφ(..)
> まあ、初心者には教えないといけない事がたくさんあるしねえ。

躾けは最初が肝心です(←)
瀬見、そのへんの調教資格(どんな資格じゃ?)もお持ちなんですかね…。
うまく誘導して自分好みに育てていく。
そこが周りのみんなとはちょっとちがうとこ。

リアルはいらないって言う人、多いですよね。
あくまでもBLはファンタジーだからと。
きえちんはリアル画像にハマってるとこ ありますが。

> 我が家のネコタチ。
> 小さい時から、シャワーして、抱っこもしたけど。
> シャワーは嫌いです。なんだろ、本能?
> でも、お風呂場は嫌いじゃないのー。
> 身体を濡らされるのが嫌なのかも(笑)
> バニラとビターはシャワー好きになると良いな。

うちで昔飼っていた猫も水嫌いでしたよ。
犬は、一匹は小さい頃からでも やっぱり嫌がったし。
二匹目は比較的大人しく水浴びしたなぁ。
そう、庭の水撒きのホース、自分に向けろって吠えてたような子だったっけ。
三匹目は、こいつも自ら浴槽に飛び込んで母に怒られてた。

コメントありがとうございました。
Re: 壁|ω-o)゚+. ポッ
コメントたつみきえ | URL | 2013-09-10-Tue 14:20 [編集]
けいったんさま こんにちは。

> 鳥海の 今の心境が、移ったかのような ドキドキな私
>
> お風呂のシーンだけで これだもん!
> その後の事を思うと…゚.+:。(〃ω〃)゚.+:。 キャァ♪
>
> 余裕を見せてる瀬見だって きっと ドキドキなはず♪
>
> ΣΣ( ̄◇ ̄;)!ハウッ!?
> もしかして 書いてる きえちんも ┣¨‡(∀ ̄;)(; ̄∀)┣¨‡ ですかぁ~~!!

ハイ。私が一番ドキドキしていますよ。
心配しているというか。
お風呂に入れるんじゃなかった…と後悔したところはあったのですが、まぁ、次に続くために書いておかないとかな…と思って。
できたら目をそらさずにお付き合いくださると書きがいがあります(←)
コメントありがとうございました。
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