FC2ブログ
ご訪問いただきありがとうございます。大人の女性向け、オリジナルのBL小説を書いています。興味のない方、18歳未満の方はご遠慮ください。
BLの丘
淋しい夜に泣く声 44
2009-10-05-Mon  CATEGORY: 淋しい夜
R18でお願いします。

身動きの一つもできないよう両腕で頭を抱えられ、喉の奥まで削られるような強い口付けに、榛名に身体を求められているのだということを全身で感じた。
榛名が英人を抱きたいと態度で表したのは2度目だ。
嬉しさと共に沸き上がる期待感があった。心のどこかでありえないと否定する部分もあったけど、榛名が引き寄せる力強さに飲み込まれた。

もう与えられるだけの優しさではなかった。
肉食獣が捕らえた草食動物を骨までしゃぶる様な獰猛さに、英人は『抱かれる』という意味を知った。
舐めつくされて自分がなくなるのではないかと思うくらい激しい榛名からの愛撫を感じた時、ちっぽけで淫乱でみっともない自分はただ溺れるだけだった。

「…っんふっ…」
息苦しさを覚えて唇を離し、束の間空気を思いっきり吸い込んでもすぐに塞がれた。
自分でも縋りつき、執拗なほど舌を絡ませて、榛名を求めた。
これほどの激しいキスは知らなかったし、官能を煽られる技も感情も榛名以外から貰ったことはなかった。

英人の生活の何もかもを榛名は変えた。
このままやがて榛名を失う時、自分は正気でいられるのだろうか…。
そもそも、他の男を咥えこむなと榛名に調教された身体は、もう榛名にしか反応しない。
捨てられる、という未来がすぐそこにあるのに、どうしてこのような身体に作り変えられてしまったのか。
たったわずか、数か月の仕事のために、自分は身も心も榛名に投げ打ったことを、後悔していた。だけど今、もしかしたら…という思いが風船のように膨らんでいく。
「ち、し…ろ…」
呼び掛けた名前も唇に奪われた。

猛る灼熱を最奥まで挿れられる。体中をまさぐられビクビクと肌ははじけるように魚のごとく跳ねあがった。
「あっんっっ!」
「英人…」
呼ばれる名前の囁きだけでも充分にイけそうなほどの興奮が体を包んだ。
引き抜くほどぎりぎりまで孔から抜け出した昂ぶりが勢いをつけて戻ってくる。
小さな膨らみが凶器のような榛名に犯された。逞しい腕に抱かれて幾度も最奥を嬲られる。
英人は我も忘れて無我夢中で榛名に縋った。抱きつき触れた榛名の身体がじっとりと濡れていて、それもまた初めての体験だった。
充分に柔らかくなった秘部が快感の波の苦しさできゅっと締まる。
「あぁぁぁっ、…もうっ!」
英人の啼き声に同調するかのように、榛名が果てるのを体内にこぼれる液で感じた。

激しく抱きながらも榛名は一度も英人の名前以外の言葉を発さなかった。
錯覚に溺れた夜だったから、嬉しいのに悲しい隙間ができた。

たった一言でいい…。どんな命令でもいい…。
英人を傍に置く、という意味の言葉が聞きたい…。


朝、目を覚ました時、榛名は出かける準備をしていた。スラックスを穿きワイシャツを羽織っただけでボタンも留められていない。
英人が起きたことに気付くと、傍に寄り「まだ寝ていろ」と髪を撫でられた。チュッと額にキスを落とされる。
ただ優しいだけの榛名を感じた時、英人は断崖絶壁に立たされているような恐怖感に襲われていた。
あれほど溺れるような愛撫を与えられ、啼き声が抑えられない快感をたっぷりと味あわされた後だというのに、悲しみがもくもくと心に打ち寄せてきた。
津波に飲み込まれ、二度と陸に上がれない人間になったような気がした。
どんどんと榛名にのめり込んでいくことの恐ろしさを今更ながら知ったのだ。

榛名が離れようとするのを英人の伸ばした手が止めた。
ひらひらとするワイシャツの裾を掴み、まだキスを強請った。
「どうした?」
冷たい指先が心配するように英人の額を撫でてから髪を梳いて後頭部を抱きこんだ。
榛名は触れるだけの口付けをくれたが、昨夜のような激しさも情熱も見受けられなかった。
この前告白めいた言葉を口にしたのに、榛名から明確な答えはもらえなかった。ひどく驚かれた顔をされた。
それを思い出した時、堕ちたのは自分だけで、榛名が求めるのは体だけなのだと思い知らされた。

にほんブログ村 小説ブログ BL小説へ
にほんブログ村
どうかポチッとしていってくださいナ…m(__)m
関連記事
トラックバック0 コメント0
コメント

管理者にだけ表示を許可する
 
トラックバック
TB*URL
<< 2019/08 >>
S M T W T F S
- - - - 1 2 3
4 5 6 7 8 9 10
11 12 13 14 15 16 17
18 19 20 21 22 23 24
25 26 27 28 29 30 31


Copyright © 2019 BLの丘. all rights reserved.