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BLの丘
原色の誘惑 9
2012-08-20-Mon  CATEGORY: 原色の誘惑
R18 性描写があります。閲覧にはご注意ください。


何度もくちづけあって、下半身を擦り合わせる。
欲望は知られているのだろう。
由良の雄芯がなだめてくれるようにその先を促してくれる。
擦れ合う感覚は今までとは違う欲望を孕んでいた。
「あ…っ、由良…」
「いい?ユーリ、いつもよりやらしい…」
「や…っそんなこと…」
言わないで…とささやかな抵抗が言葉に表れる。
二人で重なり合う空間に囁かれたくはないのに。
その一言が余計に次の興奮を生んでくれた。
押さえられない欲望も、由良の前でなら晒すことができたはずなのに。
やっぱりはずかしい。
由良の声が木霊する。由利の声が密室に響く。
色艶のある二人の喘ぎ…。
擦り合わせる下半身に差し込まれる手がある。
由利と由良のものが…。重なるものが判り切ったように、次の欲を望んでいた。

「由良…」
確実に吐き出そうとさせる行為に、戸惑いがあっても、そのまま欲望に溺れてしまった。
吐き出す為に繋ぎとめようと、由良の下半身に伸ばした手が、彼の熱を伝えてくる。
二人、一緒に…。
いつもそうだった。
そう思って狙いを定めて抵抗もなくまた膨らむ。
「ユーリ…」
誰よりも、何よりも大事な存在だと分かるのに、この場所から離れようとしまった行為…。
由良は認めてくれているけれど、離れられないのは、やはり由利のほうなのだろうか。
雄和に返事をしてしまったことは、この存在を失うことになるのだろうかと思って苦しさが生まれる。
失いたくない…。この存在を誰よりも大事にしたいと分かっているのに…。
涙ぐんだ由利の感情を感じ取れるのだろうか。
「ユーリ…」
もう一度囁いた由良がきつく抱きしめてくれる。
「いいんだよ…」
その一言は、離れていくことをあたりまえと理解しているのだろうか…。
「ゆら…」
「ばか…」
大事にして、愛して、何よりも大切だったものが、少しずつ意味のある距離を持ち始めた。
でも、なくせない、変わらない存在は未来にも繋がっていく。

「ユーリ。俺は絶対にユーリのそばにいるから。心配しなくていいの。いつだって、どんなときだって、ユーリの隣にいる。苦しかったらいつだって言って。辛いならいつでも泣いて。ユーリ…。ユーリ…」
重なる体の奥から絞り出される愛情は、由利の燻った背中を押してくれるものだった。
脅えた状況かもしれないけれど、逃げ帰ってきてもいいと甘えさせてくれる。
「ゆら…」
合わせた体、反応した下肢は同じ熱さに飲みこまれていった。
一番分かっている人の手のひら。
さすられて扱かれて、気持ち良さに声が出せなくなる。
「あ、ゆら…っ」
「ユーリっ」
重なり合う体の下で、興奮した下肢は擦り合い、捌け口を探した。
胎内の奥から湧きあがってくる欲望を、幾度感じてきただろう。
由良の前で、”恥ずかしい”という思いはどこか消えていた。
だから、痴漢にあったとも、平気で伝えられたのだろうか。
「うんっんっ」
二人して求めた先。
どちらが何を求めたのかは分からないけれど…。
弾け飛ぶ瞬間、見えた世界は、今までの由利にはないものだった。
男臭い、傲慢な態度をとった男が最後の一撃を加えてくれた。
あの男から聞こえた「由利」という声が、そのとき、響いたのだ。
「ゆ…わ…」
初めて囁いた声が、初めて由良を裏切り、そして認めさせた。
この後重ねる体は、もう兄弟ではない…。
最後の繋がりだとを二人は一番に感じている。
「ユーリ…」
“愛している”…。
続いた声を由利も由良も、耳にしなかったことにした。
知り過ぎていたから答えることが怖かった。
その声に答えた時…、絶対に離れられない情があるのだろう。
「ゆら…」
どうしようと迷う由利をぐっと抱きしめて、それ以上の発言を止める。
「寝よう…」
全てを誤魔化して、また由利の気持ちをありのままでいいと受け止めてくれる。
隠すことなど何もないと生まれたままの姿を受け入れてくれる兄…。
「ゆら…」
「ユーリ」
響き渡る声がただ嬉しくて…。そばにいてくれるものだと強く感じて…。
「由良…」
もう一度囁いたらくちづけをくれた。
「もう、最後だよ…」
終わりを告げた双子の関係。
安らぎは新しい人に委ねられたのだ…。

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短い?
だって予想外に記事が出ちゃて…。
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コメント

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なんだろか
コメントちー | URL | 2012-08-20-Mon 05:12 [編集]
双子って、同じ日に産まれて来て、同じように育っていくのに。
お兄ちゃんやお姉ちゃん、弟、妹の役割になるのはなんでなんだろうな。
私は、妹が出来たからお姉ちゃんになったんだけど。

由良、由利もやっぱりそんな感じですね。
成長したらいくら仲良しでも、ずっと一緒ではいられないんだよね。
由良はきっと分かってて、由利は今わかったのかな?

でもさ、由利。恋人はいつか別れてしまうかもしれないけど、兄弟は死ぬまで兄弟の繋がりがあるんだから。
心配しなくて良いと思うよ。

Re: なんだろか
コメントたつみきえ | URL | 2012-08-20-Mon 07:04 [編集]
ちー様
おはようございます。
あちこちにコメント頂いているのですが…。こちらの一件ですみません。

> 双子って、同じ日に産まれて来て、同じように育っていくのに。
> お兄ちゃんやお姉ちゃん、弟、妹の役割になるのはなんでなんだろうな。
> 私は、妹が出来たからお姉ちゃんになったんだけど。
>
> 由良、由利もやっぱりそんな感じですね。
> 成長したらいくら仲良しでも、ずっと一緒ではいられないんだよね。
> 由良はきっと分かってて、由利は今わかったのかな?

兄弟の順番て考えちゃうと…。
でも自然と何か、感じとるものがあるんですかね。
必然的に"お兄ちゃん"になってしまうもの…。
兄弟でベッタベッタと過ごしてきたものが、ある時変わってしまうことを、きっと由良は分かっていたと思います。
やっぱり甘やかしてきたのはお兄ちゃんなんでしょうね。
由利は淋しがり屋さんだったんです。

> でもさ、由利。恋人はいつか別れてしまうかもしれないけど、兄弟は死ぬまで兄弟の繋がりがあるんだから。
> 心配しなくて良いと思うよ。

そうですね。
兄弟はずーっと兄弟のままでいられるんです。
離れちゃうわけじゃないんだよ。
この後も淋しくなったら、こうやってお兄ちゃんと一緒に寝ればいいさ。
恋人と喧嘩をするたびに「実家に帰らせていただきます(`・ω・´)ノ」
で、ふたりしてゴロゴロしているのを見たら恋人は気が気ではなくなるでしょうが。
それとも目の保養か?!
コメントありがとうございました。

No title
コメントけいったん | URL | 2012-08-20-Mon 13:55 [編集]
由良と由利の関係が、「お手手」だけの関係で ほっと一安心。

今まで互いにしか関心が無かったのが、違う方へと‥
由良も きっと その内に素敵な出会いがあるよ♪

由利も ちーさんが言ってる様に 兄弟の絆は永遠だから 淋しく思う必要はないんだよ!

”村”で更新が無かったから 昨日の事で今日は無いかと!
念の為にと、来て良かったです。
きえ様、今日は 気を付けてね(〃ゝ∇・)ゞえヘッ♪...byebye☆
Re: No title
コメントたつみきえ | URL | 2012-08-20-Mon 17:46 [編集]
けいったん様
こんにちは。

> 由良と由利の関係が、「お手手」だけの関係で ほっと一安心。

お手手だけの仲でした。
でもそこで癒されていたふたりなのです。

> 今まで互いにしか関心が無かったのが、違う方へと‥
> 由良も きっと その内に素敵な出会いがあるよ♪

由良の出会いって…。
二人一緒だったものが離れ始めちゃっただよね。
由良は感じていたところもあっただろうけれど。

> 由利も ちーさんが言ってる様に 兄弟の絆は永遠だから 淋しく思う必要はないんだよ!
>
> ”村”で更新が無かったから 昨日の事で今日は無いかと!
> 念の為にと、来て良かったです。
> きえ様、今日は 気を付けてね(〃ゝ∇・)ゞえヘッ♪...byebye☆

ハイ、気を付けます。
つい、失敗して…。
もうその時は甘えずに徹底して翌日に先延ばししましょう(`・ω・´)ノ
書けたら書く、書けなかったら無理しない…
その精神で動いていきます。
ご迷惑おかけするところもあるかもしれませんが許してください。
コメントありがとうございました。

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