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BLの丘
2012年 今年も夏の遠足は無事に終えたのだ♪(最終話)
2012-08-05-Sun  CATEGORY: 『想』―sou―
各それぞれ、与えられた部屋を満喫したらしい。
一度籠ってしまえば、出るのが嫌になってしまう環境だけに、誰一人として、無駄な体力を使ってバンガローから出ようとはしなかった。
つまり…、ふたりきりの時間を楽しんだ…ということである。
定期的に届けられる食事が、唯一の交流場所。
頼んでおけば、別の食材もフルーツも加えられたし、まったりと、とってものんびりできる空間があった。
部屋の中で飽きては、海へと泳ぎに出ていたのは、久志くらいだろうが…。
那智は海へと繋がるスロープで、久志の泳ぎを眺めている。
水の中に引っ張り込まれては、”人工呼吸”なるものを繰り返されていたけれど…。
…そう、ここは足がつかないのだ…。
衣類の何一つも纏っていなくても、咎められることはない。
冷えた、だけど太陽の熱で暖められた海水の中、擦られた下肢が欲望という熱を孕み、せめて溺れないようにと余計に久志にしがみついていく。
二人だけの空間…。

成俊は佐貫に連れられて手漕ぎボートで近所(?)の散策に出掛けた。
釣りをしても、食べられないのが分かるだけに、その場で逃がしてしまう。
太陽の熱が降り注ぐ海上で、ボートに当たる水音だけが響く。
そっと横に倒され、重なった大きな体が日陰を作ってくれた。
「焼けそうだな…」
「光也の背中も熱いよ…」
背に回した成俊の腕も、焦げるようだった。
被さってくる唇から放たれる淫靡な音が、水面に消えていく…。

一葉は安住と一緒に水泳教室を堪能した。
運動音痴、カナヅチの一葉は、終始浮輪を手放さなかったけれど…。
海に直結した場所はすぐに自分たちの空間を用意してくれる。
離されないようにと脅える一葉を、安住はすぐに抱きかかえた。
チャレンジさせたい気持ちがありながら、やはりどこかで不安に思うのは安住のほうなのだろうか。
「一葉、無理しなくていいんだよ」
いつもの優しい声が降り注がれてくる。
不甲斐なさがあるのに、それを感じさせない安住の優しさにホロリとする。
恐怖に脅えて縋った両腕を抱き止められて、水上で不安を消し去るように、そっとくちづけられた。
護ってくれる、全てのもの…。

千城と英人は相変わらずベッドの中だ。
無駄に動き回ることを、ふたりとも良しとはしていないし、なにが欲しいのかは肌が教えてくれている。
朝日が昇り、焼けつくような太陽の下、肌を濡らそうと落ちた海ですら、絡み合っていた。
一日中、衣類は纏っていなかった…といえる典型的な二人だった。

雅臣「龍太ぁ、何してるの~?」(ベッドの上で寝ぼけまなこ)
龍太「何って、撮影ですよ。ちゃんと現場、撮って帰らないとね」
雅臣「…それはいいけど…。そこにセットしているビデオカメラって…?」
龍太「いや、どんな使い心地か、こちらも記憶に残さないと…」
雅臣「…………」
映されるのが自分と知って、一気に目が(酔いが)冷めた。
雅臣「ふざけんなーっっっヽ(`Д´)ノウワァァン!!」
いくらなんでも自分たちの行為を記録に収める気はない。

帰りの空港で再会した時、元気はつらつな人と、グッタリとした人間に分かれている(←誰か?ご想像にお任せいたします)
たった三日、されど三日。
好き好きに過ごした結果だろう。
到着とは違って、帰りの旗を持っていたのは龍太だった。(雅臣、撃沈中)
龍太「皆さん、これから出国の手続きを取りますので~。こちらへ~」
神戸「ねぇ、野崎さんたち、どうしちゃったの?」(まだバカンスなのかと羨ましがるのか…)
千城「先に帰ったらしい」
久志「帰った~っ?!もったいねぇ」
安住「ま、野崎さんならいつでも来られる所だからね」
日野「…さすが、セレブ…」
佐貫「俺たちもまた来られたらいいな」
成俊「(〃▽〃)うんっ♪」
英人「成くん、来たいなら、また千城に頼もう♪ね、千城♪」(←さりげないおねだり)
千城「あぁ、いつでもいいぞ」(万遍の笑み)
雅臣「(復活)ヽ(゚∀゚)ノ是非次回も当社をご指定くださいっ」
龍太「ま、雅臣さん…(汗)」

それぞれの思惑を抱えて、夏の遠足は終焉を迎える。
一緒に過ごした時間は少なかったかもしれないけれど、楽しんだ時間はとても多かった。
南国の島、海は、非日常のものを運んでくれて、心も身体も開放的にしてくれる。
同じ地に居ながら、全く別のもの。

帰りの飛行機の中、騒ぎ立てる声が止んだと思ったら、いつものように寝息が響いていた。

それは、添乗員も同じなのかもしれない。
今回ばかりは、疲れ果てた雅臣を気遣って、龍太も何も言わずに祖国の地を踏んだ。

―完―
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お付き合いくださいましてありがとうございました。
色々とはっちゃける遠足のようです。


プライベートビーチ
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コメント

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楽しかった♪
コメントちー | URL | 2012-08-05-Sun 11:32 [編集]
ちびっこ達の夏休みも終わり・・・あ、違った。
みこっちゃん、瑛佑さんのナイショのバカンス計画から始まった素晴らしい旅行。
数行の描写からそれぞれの行動がよくわかりました。
さすがきえさん。

私は、添乗員さんチームが好きなので(いや、チームもか)楽しく嬉しく読まさせていただきました。

秘書カプ、本当に先に帰っちゃったんだねえ。
もったいないけど、正解でしょう。

隊長~。撤収ですよー。
あ、現地のオネーサンに・・・
お先にー。私は、兄ちゃんの夏休みに潜入するぅ。
Re: 楽しかった♪
コメントたつみきえ | URL | 2012-08-05-Sun 16:25 [編集]
ちー様
こんにちは。

> ちびっこ達の夏休みも終わり・・・あ、違った。
> みこっちゃん、瑛佑さんのナイショのバカンス計画から始まった素晴らしい旅行。
> 数行の描写からそれぞれの行動がよくわかりました。
> さすがきえさん。

楽しんでいただけましたでしょうか。
内緒のバカンスはナイショにはならないのよね~。
次回からは、『榛名グループ』ではないリゾート地を選びましょう。
まぁ、有給休暇とった時点で探りを入れられるだろうけれどね。
各それぞれの過ごし方が伝わってくれたようで良かったです。(なにせ、適当に書いているから…)

> 私は、添乗員さんチームが好きなので(いや、チームもか)楽しく嬉しく読まさせていただきました。
>
> 秘書カプ、本当に先に帰っちゃったんだねえ。
> もったいないけど、正解でしょう。

今回は添乗員もはっちゃけていましたね。
そうかぁ、添乗員CPが好きなのかぁφ(..)メモメモ
先に退散…で瑛佑は泣きが入っていそうですけれどね。
そこは愛しい人に慰めてもらいましょう。お家の中で。

> 隊長~。撤収ですよー。
> あ、現地のオネーサンに・・・
> お先にー。私は、兄ちゃんの夏休みに潜入するぅ。

兄ちゃんの夏休み?! o((・_・彡 ・_・))o キョロキョロッ
どこだ?!誰だ?!どの兄ちゃんだ?!
(兄ちゃんが多すぎる…(・_・;)汗)
ヤバいネタをふられている気がするけれど…。
コメントありがとうございました。
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