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BLの丘
過ぎてみれば 14
2012-03-02-Fri  CATEGORY: あやつるものよ
めちゃめちゃご機嫌な千種だった。
会社での雰囲気も良くなり吉良も思うように動いてくれる。
晩酌しながら夕食をとる吉良に、その後の片付けまで頼む気はなかったが、千種よりのんびりしている朝の片付けは了承してくれた。
改めて”千種も忙しい”態度を見せたのは良い結果となった。
ベッドの中で眠る前の一時、機嫌の良さを感じ取っていた吉良が千種の背中を抱えてくる。
吉良は単純に家事をするようになったから嬉しそうなのではないと、全体から感じていた。
帰ってきた時からハキハキというか、イキイキというか、今まで以上に実権を握ったような雰囲気がある。
家の中にいては変化をすることなど少ない。当然会社でなんらかのやりとりがあったのだろうと、吉良が思うのは当たり前のこと、というか…。
先日の、酔って帰ってきてから初出勤だった。送ってきた男の態度を振り返っても、千種が会社内で嫌な思いをすることはなかったはずだ。
となれば、今の機嫌の良さは昼間の出来事から繋がるものになるのだろう。
過去の職場が一緒だっただけに、やる気を見せた時の千種の具合は想像できるものだ。
一皮むけている、と感じるのは、自信をつけた証拠。
自分のところから離れていくことはないと思っても、新しいことを覚えられるとは、不安がつきまとってくる。

体にまわってきた腕に、千種は危機感を覚えた。
触れかたで何をしたいのかくらいは分かるようになっている。
単に並んで、くっついて眠りたいだけではなさそうだ。
同時に感じられるのは、嫉妬…。
何でだ?どこでだ?と千種の脳は眠気を吹っ飛ばした。
西春に告白されたことは話をしていないし、良い関係になっている。
まるで今日の一部始終を見ていたかのように感じ取られていることは恐怖でもある。
自分の身に盗聴器など付けられていなかったよな?とドラマの中のようなことまで思い浮かべてしまう。
明日も仕事がある。こんな状態では、痕の一つも二つも絶対に残されそうだ。
今ところ、吉良との生活(深い仲)を知られたのは西春だけなのだが…。
社内、全員にまで教える気など毛頭ない。もちろん、西春に、これでもかと見せびらかすようなことはしたくない。
「吉良…?」
脅えながら手を解かせようとすると、逆効果だったようで、より強く抱きこまれた。
「千種は嫌なの?」
「嫌、とかなんとか…じゃなくてね…。俺、明日も仕事…」
「うん。俺も仕事だよ」
「だったら…」
大人しく寝てくれと言葉を続けたい。
意味を察してはいるのだろうに、それでも感情に流されるのか、抑えがきかなくなるほどの何をしてしまったのか…。
余計に千種の不安と緊張は増した。
「千種…」
首筋に唇をつけられながら囁かれる。
熱い吐息と想いが肌を伝われば、ゾクリとするし、流されそうになるのは千種のほうだった。
「ぁ…っ…」
小さな声が漏れる。
入社してから、幾度この熱に身を任せてしまっただろう。
最終的に耐えられなくなるのはいつも千種のほうで、その手腕に翻弄される。
今までとは違った、吉良の千種を扱う姿は、冷静さを欠いた証拠なのか…。
いつも見えていた職場とは違う。家にいた時とも変わる。触れあう人間も増える。
そこまで思われているのだと感じられるのは嬉しいことに違いないが、愛を確認するのは言葉で済ませてもらいたいものだ。
「吉良、…ダメ、…明日が…」
「負担がないようにするから」
あれよあれよといううちに、衣類を剥ぎ取られていた千種は、吉良の手の早さにある意味、感心した。何事においてもデキる人間、まさに恐るべし、である。
そしてその腕の中に落ちた。
結局のところ、流されている自分もいかがなものなのか…。
吉良に何を思わせてしまったのか、不安はあっても、そこは、まぁ…、機嫌の良かった千種だったのかもしれない。
受け入れることで、吉良を安心させ、満足を得られれば、快適な明日がまたやってくる…と。

どうやってうまく吉良をあやつっていこうか…。
そんな思考が今の千種にあったかどうかは不明だが、お互いの欲求を受けたり聞いたり頼んでみたりする間柄でいたいとは今まで以上に強く感じることだった。

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次回最終話を目指します(`・ω・´)ノ でも週末なんだよね…来週かな。
あっ、キリ番っ。受け付けてますので~。(ネタがないので誰かから絞りとるらしい…)
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コメント

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なるほど
コメントちー | URL | 2012-03-02-Fri 14:33 [編集]
そうですね、そうです。
吉良は千種が世話を焼いてくれるのが、嬉しいんですね。
千種は、ダメだな、もうって言うのが好き?
何か、妙に納得しちゃいました。

吉良さん、千種に仕事で成功してほしい。でも、淋しいみたいな感じですかね?
可愛い人ですね。

あ!拍手のやり方わかりましたよ。
毎日、こっそりしてます。
キリバン、踏みたいけど無理だろうなあ。
No title
コメントけいったん | URL | 2012-03-02-Fri 16:22 [編集]
吉良のダンナが手の平で転がしているのか、それとも自覚無く千種嫁が転がしているのか!?
本人たちが分かってないだけに 私も分かんねぇーー

まぁ 仲良きことは、良い事です♪
かわいいっ♪((●>ω<)っ)))*・ω・)ぃゃん...byebye☆

キリ番、踏みたい!
でも アレもコレもリクしたいものが、いっぱい過ぎて 何をリクしていいやら~(*´――`)ン?


Re: なるほど
コメントたつみきえ | URL | 2012-03-02-Fri 17:56 [編集]
ちー様
こんばんは。

> そうですね、そうです。
> 吉良は千種が世話を焼いてくれるのが、嬉しいんですね。
> 千種は、ダメだな、もうって言うのが好き?
> 何か、妙に納得しちゃいました。

納得してもらえましたか?!
世話を焼いてくれる子だなぁって思ったから吉良は連れて来たか惚れたか…(←またなにかこじつける)
仕事バリバリこなす姿と、家でのラフな姿をさらすことで千種の気も解いたもかもしれません。
最初はなんてったって、緊張しまくりの千種だったもんね。
相手に尽くすことを快感に思ってくれた千種には拍手を送っちゃうとこですが。

> 吉良さん、千種に仕事で成功してほしい。でも、淋しいみたいな感じですかね?
> 可愛い人ですね。
>
> あ!拍手のやり方わかりましたよ。
> 毎日、こっそりしてます。
> キリバン、踏みたいけど無理だろうなあ。

吉良ねぇ。淋しいんだろうか。
今までずーっと自分のために尽くしてくれていた人だもんね。
でもそこは大人根性(←)で頑張るのです。
千種に弱みは見せられない、意地?!?!

拍手方法わかったのですか?!
すみません、研究不足で。
是非キリ番踏んでください。人間諦めたらいけません(←)
コメントありがとうございました。


Re: No title
コメントたつみきえ | URL | 2012-03-02-Fri 18:02 [編集]
けいったん様
こんばんはー

> 吉良のダンナが手の平で転がしているのか、それとも自覚無く千種嫁が転がしているのか!?
> 本人たちが分かってないだけに 私も分かんねぇーー
>
> まぁ 仲良きことは、良い事です♪
> かわいいっ♪((●>ω<)っ)))*・ω・)ぃゃん...byebye☆

私も分からないです┐( ̄ヘ ̄)┌ フゥゥ~
でも仲良くやっていますよ、彼らは。
それはとっても良いことだと思います。

> キリ番、踏みたい!
> でも アレもコレもリクしたいものが、いっぱい過ぎて 何をリクしていいやら~(*´――`)ン?

ってことはっ!!!
けいったん様の頭の中には何かがいっぱい詰まっているのですね~っ。
空っぽの私とは違うのか…。
是非とも脳みその半分を頂きたい…。
コメントありがとうございました。


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