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BLの丘
過ぎてみれば 7
2012-02-22-Wed  CATEGORY: あやつるものよ
どうしたって吉良にうまく丸めこまれる。
元上司だけに人の扱いは上手い…と褒められる点であり、恋人として憎らしい点でもある。
千種の部屋のシングルベッドから動く気のない吉良に諦めて、寝室に行くことにした。
とてもではないが、行為が終わったとしても安眠できる環境ではない。そこも吉良に対して諦めた点なのかもしれない。
「俺、明日も仕事なのっ」
ベッドの中で昨日と同じ台詞が零れる。
「大丈夫。すぐ終わるから」
またこちらも同じ言葉が吐き出される。
毎晩構う体力がないなどとほざいていたのは、いつの口なんだろうか…。
「吉良~っ」
浮気問題などただの口実になっている。
押しとどめようとする千種の力は何の役にもたたず、抑え込まれたら言葉も発せない。困ったことに自分の体が反応してしまうのだから…。
まったくもって昨日の二の舞だ。
「あっ…、やぁ…っ」
胸の蕾を食まれて、同時にもう片方も指先でこねくり回されて。
漏れてしまう声に抑えもきかなくなる。
「千種、可愛いね。でもそういうの、他の人に見せるのは厳禁だから」
「見せてないしっ」
言い訳の言葉も吉良の耳に届いたのか、まだ疑われているのか…。
慎重に挿ってくる怒張を受け入れながら、自分は吉良だけなのだと訴えた。
どれだけ疑われようが、ここまで導いてくれた吉良を裏切るようなことは絶対にありえない。
「はぁっ…っ」
「千種…」
ふと、絡みつく嫉妬を感じる。仕事に就かせてくれた影で、吉良なりに抱えた不安があり、家事をやらせようとすることで尽くしてもらえないのではないかと焦る気持ち…。
身勝手に過ごしてしまったのだろうか…。
吉良にお願いすることの反面で、もっともっと寄り添い、愛情を感じられる”何か”を残すべきではなかったのかと…。

「吉良…」
抱かれながら、首に絡みつかせた腕のもとで囁いた愛しい人の名前。
それに合わせて抽挿が激しくなり、合わせたように二人とも同時に弾け飛んだ。
体の中に注がれる体液の熱さ、体中に纏わりつく吉良からの滾る想い。
何もかもが嬉しいこと、なのに…。

「明日、仕事~っ!!」
千種から漏れる声は、現実を把握した、色気も惚気もないものだった。


今度こそは自分で身支度を整えて家を後にした。
幸いなことに、前日の痕が残っているからなのか、新たなものは体につけられなかった。
とはいえ、全てが消えてしまうまで、まだ緊張する日は続くのだろう。
相変わらず余裕の笑みで出勤を見送ってくれる吉良だ。
「食器、流しに置いておいて」
洗いものを頼む気も、すでに失せている。
千種の、”いつか平等に家事をさせたい”大作戦(?)はいつになったら叶う夢なのだろうか…。

事務所に辿り着くと、瀬戸がご丁寧にも社員の一覧表と席表を作ってくれていた。
「まだまだ覚えられないよね。少しは役に立てればと思ってね」
昨日、千種が社員の名前を聞いてしまったから、のことを考えてくれたらしい。
おかげで事務所内の席に座る人間の顔と名前が、即一致する状況になってくれた。
「す、すみません…」
覚えが悪くて…と言葉を続けると、そばにいた人間から、「おいおいおい」と親しみのある声がかけられる。
「安城君の仕事ぶり、見させてもらっているけど、そんな発言されたら、俺たちの立場がないから~」
「そうそう。瀬戸さんの仕事を把握するの、早すぎだって」
瀬戸につきっきりになってしまって、なかなか他の人と話す機会もない。
そんな中でさりげなく会話を作ってくれる環境は、ほのぼのとしていて、人の良さを改めて感じるものとなった。
この会社に入れて良かった…。
千種が心底思ったことである。

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昨日もupしたんだけど新記事に上がりませんでしたね…。
どうしちゃったんだろう(←原因がわからないので見捨てた)
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