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BLの丘
甘い人 7
2011-12-13-Tue  CATEGORY: 甘い人
R18 性描写があります。閲覧にはご注意ください。


唾液の絡み合う水音が寝室に響く。
ベッドの上で抱きしめられた体が新たな熱を宿していく。
闇夜に肢体が浮かぶ風景はいつものもの…。年老いた体を晒すようで望が明りをつけることを嫌うから、小さな明りだけが二人を照らした。
月明かりのある日には、それだけに頼る。それはまた淫靡な風景であるのだが…。
バスルームで解された後孔はすでに疼き、満たしてくれるモノを求めていた。
自分一人だけが果てた現実に、佳史の耐えている気持ちも伝わり申し訳なさも募った。
体中を這いまわる指先も望を一層追いたてるものでしかない。
一刻も早く…と望んでしまうのは、激しい性行為に溺れて我を忘れたいのと、佳史からの愛情を感じたいからだ。
「佳史…」
「もう?」
「…ごめ…、…ほしい…」
「あぁ…」
望が何を求めるのかを悟るまでの時間はかからない。
今日の状況が普段とは違うのを佳史自身も充分承知している。だがあえて口にしてくることはない。
正直な気持ちを吐露すれば、蔑むこともなく、ただクスッと笑った表情で答えてくれた。望から強請ることの喜びに移り変わる。
待たせることなく、望の苦を何より嫌う人…。
潤滑剤をまぶせた指を塗りこまれ、両膝を抱え上げられ、屹立がひくつく場所に押し当てられると、また内側から熱さが増した気がした。
片足が肩に乗せられ、腰を強く掴まれてグイっと進んでくる怒張。
「あぁぁっ…っ!」
「望?」
急な行為には佳史にも抵抗があるのか、動きが一旦止まった。
慣れたとはいえ、呼吸の苦しさに意味もなく口がパクパクとする。
…いい、…続けてほしい…。そう願う気持ちが佳史の腕を掴む掌に込められた。
忌々しい出来事を、佳史の全てで忘れてしまいたいのだ。
「…い…、…はや、く…」
望の気持ちを汲み取ってくれているのか。続けられる願いに佳史の躊躇いが払拭された。
いつも挿入に関しては、佳史は慎重な姿勢をとる。それはじれったくなるほど、望を大事に大事に扱う行為だった。
どこまで耐えられるのかと思うくらいに、性急な態度に出ることはない。ゆっくり、着実に満たされていく内筒に、苦しさと悦びが混じり合う。
「あ…っ、んっ…、よし…っ」
「大丈夫だ。大丈夫だから。…俺がいる…っ」
どれだけ乱れてもいいと促される。
恋にやぶれた過去も、他の男に走って我を忘れようとしたみっともない人生経験も全て許してくれる。
年の功…、そんな一言では済まされない愛情の深さ。長年待たせたからこそ、与えてもらえるものなのか。
「佳史…。佳史…っ」
これほど自分を待ち、愛してくれるものがいるだろうか…。
穿たれるもので全身が満たされていく。狭道の中を貫かれ、激しく勢いが増す動きに望も合わせて、抱きつき身を寄せる。
足を佳史の腰に絡めさせ、その動きを感じた。何もかもが嬉しいと思わせるものでしかない。
「あっ…っんっあっぁぁ…っ」
堪え切れない喘ぎ声が漏れ、暗い室内に響き渡る。吸い付かれる胸元、首筋、耳朶…と、全身のどこもかしこもが性感帯に変わっている。
もう何度目なのか、自分でも分からない射精の瞬間、きつく締めた体内で苦しむ声を上げられた。
「んっ…くっぅ…」
望の痴態を見ていただけに、堪えていたものがあったのかと思う。
体の奥に当たる飛沫に、息を乱しながら、その姿を見上げた。濡れた髪のまま、汗を纏わせて苦笑いが見えた。

「俺もびっくり…。早すぎだ、コレ…」
望が導いた結果であるのだが、イマイチ納得していないといった感じでもある。
だけどその陰には、すでに放出した望を傷つけない優しさが存在していた。自分もあっさりとイってしまうのだと…。

燻る熱はまだ抜けない。
「がんばる、んじゃないの…?」
強請る口調であるのか、誘い文句であるのか…。
けしかける声にニヤリと笑いながら答えてくる。
「もちろん。一発で終わるような軟弱な男とは思われたくないね」
望の体を気遣うことは多々あれど、今のこの発言はクスリに犯された望を満足させようという強気のものでもあるのか…。
含ませた男に対する対抗心なのか…。
望の熱が消えるまで、それを奪うのは自分だと…。
弾けたはずの雄はまた潜り込んだままで膨らみを持たせた。
「…っんっ…、まって…っ。…そんな、すぐは…っ」
「誘ったのは望だからね」
ちょっとかけてしまった一言に反応される。
嫌味は嫌味で返されるのが慣れ親しんだ仲なのか…。
何もかもを分かられるのも少々問題だろうか…などと考える暇もない。
また、この空間が心地良いのだから言い訳もできない。
疼く体はどこが良いのか…。誰よりも知る恋人。
今はただ、佳史がそばにいてくれたことを、喜んで迎える。そばにいてくれたことに安堵が広がり、安らぐ気持ちが強い。
「望…。愛してるよ…」
囁かれた言葉が鼓膜を響かせて、うっとりとした世界に導いてくれた。
彼がいれば、他の何も必要ない…と…。

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昨日、間違えてupしてしまった…(-_-;) 今更言ってもしょうがないけど…。
13日0:00予約予定がどうして12日13:00になってしまったのか…。もう、見た私、びっくりですよ…。
なので慌てて書きました。
《やすらぎ》をもし振り返ってくださる方がいたなら…。
私の勝手な言い分ですけど、あれって震災のど真ん中で書いていたんですよね…。
もちろんそんな予測とか何もありはしませんが。偶然にしても、常に人が、誰かがそばにいてくれることのありがたさを痛感してしまいました。
今年の締めくくりにこの話は、このCPは…、良かったのかもしれません。
すみません。私の独りよがりです。
気軽な発言と捉えられ、ご気分を害するようなことがあったならお詫びいたします。
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コメント

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No title
コメント甲斐 | URL | 2011-12-13-Tue 17:10 [編集]
 『彼がいれば、他の何も必要ない』
いいですね、そんな人に巡り合えて
どんなことがあっても
その人さえいれば何も怖くないし
頑張れるという存在に感謝ですよね
Re: No title
コメントたつみきえ | URL | 2011-12-14-Wed 07:02 [編集]
甲斐様
おはようございます。

>  『彼がいれば、他の何も必要ない』
> いいですね、そんな人に巡り合えて
> どんなことがあっても
> その人さえいれば何も怖くないし
> 頑張れるという存在に感謝ですよね

出会い…なんでしょう。
私も羨ましいと思ってしまいます。
その人のおかげで頑張ることもできるし、守ってももらえる。
強くなれる大元ですね。
愛される意味も知れた望むだと思います。
コメントありがとうございました。

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