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BLの丘
あやつるものよ 11
2011-11-22-Tue  CATEGORY: あやつるものよ
R18 性描写があります。閲覧にはご注意ください。


ここに住んでから…、ここに越す前から岡崎に欲求があったのだと知れた。
言い出せなかった…。暮らしていた環境が岡崎の動きや表現を押さえていたのだろう。
こんなことになって、抱えていたものが弾けたとも言えるのだろうか。
狭いベッドの中で重なる肌の温かさに、千種の気持ちも解れて寄り添っていく。
「あ…、吉良…」
下肢に埋められた頭部に千種の指が入り込んだ。
ピチャと響く水音に羞恥心が湧きあがり、だけどその気持ち良さに埋もれていく。
すっぽりと飲みこまれた性器から滴が溢れていく。それらを飲みこまれて羞恥に体が固まる。
「やぁ…、やめ…」
ピクピクと跳ねる性器は今にも弾けてしまいそうで、口の中に吐き出すのはどうであれ抵抗がある。
必死で堪える千種を分かるのか、口を離した岡崎は、性器に手を這わせながら唇に口付けを落とす。
その滑りを指に纏わせて後ろの孔に当てた。
「吉良…」
拒まぬ態度に気を良くした岡崎の進みは止まらない。
つぷりと潜り込んできた指先。かき回される優しい指使いに心の底から翻弄されていく。
「あぁ…、あっ…」
しがみつく手に力が籠った。
なにもかもを明け渡して、一番弱い部分を見せる時…。だけど嫌じゃない。
後孔に宛がわれる熱棒がつるんとすべった。
岡崎も限界に近いのが、同じ男として知れてくる。
焦らされて、一つになりたいと一層強く願う瞬間。
「吉良ぁ…」
「ほんと…、誘うのが上手いって言うか…。心配になるよ…」
自分が浮かべている表情など見えない。それが岡崎を動かすことになるものだとも知らない。
だけど愛してくれる存在にすがる仕草は理性を奪っていく。
岡崎だけではない、千種も寄り添っていくのだ。
入り込んだ熱は千種の体内を変えていく。誰かに愛される、そばにいられることに愛おしさが増した。
高められていく欲望はあっという間に弾け飛んだ。
体の奥でも熱いものを感じる。自分の体に満足を感じられたことに更なる喜びが湧きあがる。

岡崎から迫られる態度に応えて、朝ご飯の支度を心配することなく…、いや、もう許可を貰った。
「起きなくていい」と…。
その分、充分なほど岡崎を満足させたのだ。

「腰…痛い…」
寝起きの体がギシギシと悲鳴を上げた。
とうの昔に岡崎は出勤してしまっている。
「…っか、…ヤりすぎっ…っ」
岡崎に誘われるがまま流れに乗って、満足いくまで愛撫を受けたのはいいが…。
自分も同意しているのだから文句も言えない現実がある。
ようやく起き上がれた体だった。
燻っていた感情があったとしても、初めて繋がれた日は度が過ぎてしまうものなのだろうか。
まぁ…分からなくもないな…と、その喜びを感じる千種であったりする。

冷蔵庫の中を覗きこみながら、今夜の食になりそうなものがないことに気付いた。
昨夜の鍋で、色々なものを詰め込んだこともある。
「あー…」
どう考えても買い出しに行かなければならない状況だった。
できることなら動きたくない…。それでもがんばろうとするのは岡崎の生きる世界が間近に見られるからなのだろう。
「求人雑誌も買わなきゃな…」
改めて就職する気をもらった。なんとなくアルバイト…でもと思っていたものがはっきりとした道筋を表された。
この地に根を下ろしていいこと…。
生きていくのだと、また思わされる。

自転車にまたがり、いつものスーパーに向かうと、裏口で煙草をふかす人物が視界に入った。小さなベンチに腰掛ける姿が目にとまった。
この前、千種に『カゴ』を進めてくれた店員だった。
そのまま過ぎても良かったのだが、何故か近寄りたい気分になる。
自転車を降りてとぼとぼと寄っていくと笑みをたたえた姿が迎えてくれた。
「休憩?」
さり気なく話しかける言葉に、「うん」と明るく答えてくれる。
人懐っこさはこちらの人の特徴なのだろうか。
「今日は早番で、もうすぐ勤務時間、終わるからね」
この店がどういったシステムであるのかは知らない。ただ、その反応から交代制の勤務体制なのだろうとは知れた。
「そか…」
相槌を打つように千種は頷きを返す。
どう間をとろうかとするのか、店員の男はしばし無言の時を過ごしながらも、聞きづらいことを口に乗せた。
あくまでも答えたくないのであれば言わなくていいという雰囲気がかしこに表れている。
「仕事?こっち来たの…?」
千種のプライベートをさり気なく聞いてくる。
こちらに来て、親しい間柄もなかったからどこかで惹かれていたのかもしれない。
親切な店員に気を許した部分ももちろんある。
千種の態度に何かしらの状況を悟っていたらしい。考えても考えなくても、昼日中にスーパーに通う男性など目に付いていいものなのだろう。
さらに引っ越したて…というのも知れていたようだ。
「あ…、…ん…」
どう答えようか、悩んでも隠すことなどできなかった。
「今はある人のお世話になっていて…。でも、就職しなきゃって思ってるとこ…」
正直に答えると、相手の男も「へぇぇ」と納得してくれた。
この歳で車も持たず、食材を漁る姿は状況を理解してくれているらしい。
「友達…とかないよな…?」
生活をそれとなく伺われる。
引っ越しして、仕事も持たなくて、触れあいは岡崎のみ。
だからこそ、今のこの瞬間、この男に寄ってしまったのかもしれない。
人との繋がりを、それとなく求めていたのだ…。
「ん…」
素直に頷いてしまうと、ニコリと笑ってくれた笑顔が見えた。
「そか…。引っ越しして、色々と大変だよな。…なんかあったら相談乗るし。…あ、近所案内とか?」
「いやいやいや、いいですから…」
本気なのか冗談なのか、判断のつかない誘いをそっとごまかす。
確かに地元に詳しい人は頼れる存在だった。
できることなら四方八方連れまわされて詳しくなりたいくらいである。
だからといって、全くの他人に頼るのはいかがなものなのだろうか…。
悩める千種をよそに、隣に座った男は笑みを絶やさなかった。
「まぁ、気が向いた時にでも…ってことでね。携番、教えとくよ。なんかの時に頼って」
さりげなく出された携帯電話の番号が、あたふたする間に登録されてしまう。
それを消すのも残すのも千種に委ねられることになるのだが…。
初めてふれたくせに存在は千種から拭いされなかった。
「飲みに…とか誘ってもいい?」
男に尋ねられ、無言で、無意識に…、頷いていた。
千種にしてみたら、岡崎以外で親密になれる、近寄れるひとであったのだ。

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コメント

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No title
コメント甲斐 | URL | 2011-11-22-Tue 09:30 [編集]
いい感じにお盛り上がっても気にするところは明日の朝食?
もうしっかり新妻ですね

人懐こいワンコ系の店員さんかな
いいお友達になれそうって感じの千種くんだけど
旦那さんにはうちの嫁にちょっかい出す困ったヤツとか思われそう
だって岡崎さん、普段は落ち着いた大人でできる男だけど、千種クンに関しては余裕なさそう
寄ってくる男はみんな千種狙いか?みたいな
Re: No title
コメントたつみきえ | URL | 2011-11-22-Tue 11:55 [編集]
甲斐様
こんにちは。

> いい感じにお盛り上がっても気にするところは明日の朝食?
> もうしっかり新妻ですね

主夫やってます(笑)
旦那さんの健康を預かっている身ですので~。
千種は頑張っていますね。

> 人懐こいワンコ系の店員さんかな
> いいお友達になれそうって感じの千種くんだけど
> 旦那さんにはうちの嫁にちょっかい出す困ったヤツとか思われそう
> だって岡崎さん、普段は落ち着いた大人でできる男だけど、千種クンに関しては余裕なさそう
> 寄ってくる男はみんな千種狙いか?みたいな

えーと、どんな人ですかね。
でもいいお友達になれるはずです。
ワンコ…なのかなぁ…。
岡崎は心中穏やかではないでしょう。でもでもそこは堪えて…。
ハイ、千種に対して余裕はなさそうですね。
朝ご飯作らなくてもいいっていうくらいに頑張る旦那さんですから(笑)
見知らぬ地で出会う様々な人々。
馴染んで欲しいような出したくないような複雑な気持ち…?!
頑張れ、岡崎。
コメントありがとうございました。

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