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BLの丘
ただそこにいて 22
2011-09-15-Thu  CATEGORY: ただそこにいて
R18 ちょっと性描写があります。閲覧にはご注意ください。


幾度も口付けられて、その熱に溺れそうになった。
体を這う指先にも、それを追うように舐められる唇にも…。
「嫌」と言っても吉賀はきかない。また受け入れている自分もいる。
心は拒絶するのに、体は素直なくらい、吉賀を受け入れようと開いていった。
「吉賀…」
「好き…。俊輔のこと、すごく好きで…。家族のことも全部守ってやるから…」
そんなことまでは望んではいないのに、言われたことが嬉しくて淋しかった心の隙間に入り込んでくる。
だけど、吉賀を不幸にはさせたくなかったから…。今は拒絶するしかない。

「ごめん、吉賀…」
最後に呟いた声に、貪っていた唇の動きが止まった。
もう、本当にダメなのだと悟ったのだろうか。
いつか…。思いが交わせる時がきたらいいのに…と、俊輔の中で木霊する。
自分で拒否しておきながら勝手な話だ…と内心で失笑が漏れた。
ただ、吉賀に自分の苦労まで負わせたくなかっただけだ…。

「俊輔っ!逃げるなよっ」
呼ばれた声に体が自然と反応してしまう。
めくられた肌に被さってくる肉体。開かれた足は閉じようもなくなっていて…。
「力づくでも俺のにする…」
普段の気遣ってくれる優しい吉賀からは想像もできない言葉が俊輔を襲ってきた。
反応してしまった体は誤魔化しなんかできない。
抱きしめられた下肢は、与えられる快楽を喜ぶように勃ち上がり始めていた。
人から授けられる悦び…。
自分で触ることばかりだったのに…。
そういえば最近、こんなこともあった…とふと、思い出した。体を拭いてもらった津和野の手だ。
それよりもずっと気持ち良い。
「よし…」
塞がれた唇の奥から、もう、声は漏れなかった。

「あぁぁ…」
抱かれる、という初めての行為は俊輔を夢の中へと落として行った。
空気中に晒された秘部に舌先があてられ、指が入り込む。
唾液で湿らされた秘孔はくすぐられて、もっと強い刺激を待ち望んでいた。
「あぁ、やめ…」
小さな拒絶は迎える喜びと混じる。
初めてのことなのに、好きな人にいじられるということが例えようもない感動を生みだしていた。自分の体に興奮を覚えてくれること…。
「吉賀ぁ…」
拒絶なのか歓迎なのか、自分でも分からない。だけど、吉賀は俊輔の心に宿るものを感じているのだろうか。止まることのない動きに翻弄される。
小さな孔に大きな怒張。
受け入れることに全く慣れていない俊輔の体は強張り、入り込んでくる痛みに全身が悲鳴を上げた。
「俊…」
ピリっと後孔に痛みが走る。鮮血が流れ落ちた。
受け入れられないのだと語るような体が恨めしくもあった。

血を見て吉賀の雄が一気に萎んだ。
そして零れてくる涙を見た。
「俊輔…」
「吉賀…。ごめん、ごめんね…」
好きなのに、受け入れてあげられない。その辛さに俊輔の眦にも涙が浮かぶ。
『好き』と同じように伝えたかった。何の背後関係もなかったら…。この胸に飛び込めたのだろうか。
せめて体だけでもあけわたせる勇気があったなら…。
しかし俊輔の体は心も閉ざすように硬く拒んでいた。

俊輔は痛む体を引きずって部屋に戻った。
もう吉賀と一緒に酒を口にできるような状況ではなかった。
黙った吉賀が最悪の結末を語っているようだった。
ずっと一緒にいたいと言われたことは…。憧れであり夢であり、希望であったのに…。

翌日、俊輔は再び高熱を患った。俊輔は自分の部屋から出られないでいる。更に黙ってしまった吉賀がいた。
俊輔を見舞った津和野は、意識を朦朧とさせる俊輔の体を剥いて目を疑っていた。
まさか、吉賀がここまでするとは思っていなかったからだ。
明らかに分かる情事のあと。
そっと拭ってやった後孔の傷の跡に、意識がなくてもぴくりと俊輔の体が揺れる。
…たぶん彼は…、俊輔は、今後のこの行為に拒絶反応を見せるのだろう…。
津和野は吉賀を責めたかったが、倉岳とのやりとりを聞いていた以上、声を荒げることを躊躇った。
倉岳の言い分までじっくりと聴いている。
吉賀の燻っていた思いも、八つ当たり的な感情も。さらに俊輔に向けられた嫉妬も…。
37歳の津和野からしてみたら、23歳の俊輔や吉賀など、手の上で転がせる子供だった。

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コメント | | 2011-09-15-Thu 12:01 [編集]
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No title
コメント甲斐 | URL | 2011-09-16-Fri 00:39 [編集]
吉賀ちゃんホントの暴走しちゃったのね
そのあげく意気消沈して逃げ込んでしまったって
ヘタレすぎません?
きっと後悔と自責に念にさいなまれているんじゃないかと想像しますが
熱出して寝込んでいる俊輔の心に負った傷の方も浅くないぞ!
そういえば倉岳の暴言もだけど、問題の真ん中になんだか津和野先生が存在している気がする
ここはひとつ先生に交通整理をお願いしたい気分です
それと吉賀に”そのときの”正しい手順を指導してあげて~

Re: イタタタ
コメントたつみきえ | URL | 2011-09-16-Fri 10:47 [編集]
K様
こんにちは。

> 吉賀くん 用意もなく いきなり?そりゃ 痛いよ~。
> 俊輔くん 心も身体も傷ついちゃった。
> でも 二人とも若いんだから まだまだ 修復可能ですよね?
> それとも 俊輔くんは 安心出来る 津和野先生の方に?

若くて、勢いがあって…。我慢しきれなかったんですかね~吉賀の奴。
俊輔も、うだうだと色々考えすぎなんですよね。
二人の気持ちはどうなってしまうんでしょう。
津和野も問題を起こしてくれる人ばかりに囲まれて大変です。
次から次へとよくもこいつらは…な心境でしょうか。
コメントありがとうございました。
Re: No title
コメントたつみきえ | URL | 2011-09-16-Fri 10:55 [編集]
甲斐様
こんにちは。

> 吉賀ちゃんホントの暴走しちゃったのね
> そのあげく意気消沈して逃げ込んでしまったって
> ヘタレすぎません?
> きっと後悔と自責に念にさいなまれているんじゃないかと想像しますが
> 熱出して寝込んでいる俊輔の心に負った傷の方も浅くないぞ!
> そういえば倉岳の暴言もだけど、問題の真ん中になんだか津和野先生が存在している気がする
> ここはひとつ先生に交通整理をお願いしたい気分です
> それと吉賀に”そのときの”正しい手順を指導してあげて~

思いっきり暴走の吉賀です。
もう少し俊輔の気持ちを理解してあげられればね~。
まだまだそこまで気が回らないお子様な思考なんでしょう。
はい、中心は津和野ですね。
色々と俊輔に手を焼いたのが原因ですし。
津和野はうまく解決策を見つけられるでしょうか。
指導ですか~。津和野って、実演して見せそうですね。
誰を相手に?…それはもちろん俊輔を…。
(また嵐を呼ぶ…)
コメントありがとうございました。
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