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BLの丘
色男の憂鬱 6 (策略SS)
2009-09-06-Sun  CATEGORY: 策略はどこまでも
美人さんが電話口で話をしながら店の外に出て行ってしまった後で、長い吐息を吐く高柳さんの姿があった。
「ったく、あいつはもう…」
電話をかけてきた相手にイライラしているのか、電話に出てしまった美人さんに苛立っているのかは分からなかったが、思わず漏れたらしい言葉に黒川部長がフッと笑う。
「まぁ、あれだけの子を相手に心配なのは分かるけどさ。あの子だってそれなりに付き合いの一つや二つあるだろう。仕事上どうしたって外せない立場っていうのはあるもんだ。見ていた感じ、お前が心配するようなことはないと思うからあの子を責めるのはやめておけ」
戻ってきたら開口一番、文句でも言いそうな高柳さんを諭した。
すでに以前から今日の『お食事会』に高柳さんの嫌う人物がいることを聞かされていた部長は、それが誰なのかも理解している。

その隣で倉林部長もグラスを傾けながら頷いている。
「おまえ、自分のことを棚に上げて人を責めるもんじゃないぞ。それにしても浮気し放題でも、見逃してくれそうな女房だよなぁ」
「おまえさぁ、そういう失礼な言い方もないだろ」
「だってさっきの態度、見ただろう。『全部理解してます』みたいな態度は普通取れないぞ。まぁ高柳の相手を務めるくらいだからそれなりと思ってはいたけど。あんな別嬪さんとは驚いた」
「確かに。黙って立っていれば高柳と違う意味で人気を二分するんじゃないか」
「いい目の保養だな。おぅ、たまにはうちの飲み会に連れてこいよ」
「冗談じゃないですよ。うちなんて基本、男ばっかりの会社じゃないですかっ」

倉林部長と黒川部長が好き勝手なことを連発し、挙句の果てに冗談で高柳さんに告げれば、ムスッとした態度で反論している。
高柳さんにしてみれば、狼の群れの中に子羊を一匹、投げ込むようなものか…。

「なんだよ、ケチくせぇな」
「ぜぇぇぇったいダメですから」
倉林部長は豪快に笑っていたが、最後に呟いた言葉には高柳さんも咄嗟に返す言葉を失ったようだった。
「黒川、高柳のお守役も兼ねて、名刺の一枚でももらっとけよ。いつでも何でも報告できるように」

あぁ…、なんだろう。うちの会社で交わされている会話とかまで報告されちゃったら、逆に喧嘩の原因になりかねないんじゃないだろうか…。
半分心配をしながらも、内心では笑ってしまった。

俺たちがくだらない会話を続けているところへ、通話を終えたらしい美人さんが戻ってきた。
「なんだって?」
部長たちに散々止められていたのに、早速小声で問い詰めている高柳さんが、彼らしいというか…。
「ん?中條さんの携帯の電池が終わっちゃって、今夜は安住さんちにいるから何かあったら連絡してって」
たいしたことじゃないでしょ?って、小首まで傾げてニッコリと笑っている。
一応本人たちは内緒話くらいのつもりで、結構顔まで近くに寄せながら会話をしていたが、その光景は完璧な絵になっていた。

少なくても、こんなのを見せられたら、誰も近づかないって…。
思わず目を反らしてしまった俺だけど…。
…見ているこっちが恥ずかしくなるくらい色っぽい…。

二人以外の全員が一瞬にして呆れたのを、たぶんこの人たちは気付いていない…。

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滝沢視点にしたのが間違いだったのか、書くのに非常に時間がかかっています…
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