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BLの丘
待っているよ 23
2012-06-19-Tue  CATEGORY: 待っているよ
もうっっっっ。
出すよーっ出しとくよーっ。
すみません、何回も来てくださった方…。



R18 性描写があります。閲覧にはご注意ください。


その日の夕食は当たり前ながら、『パン』だった。
大量に持ち返った存在に嘉穂は単純に喜んでいたけれど…。
ついてきた大野城にも気をとられ、「センセ~、また、宿題っ」と図々しいことを口にしている。
今日、答え合わせで香春とふたりだけ満点だったと自慢する姿に、そりゃ、間違いがあったら問題だろう…と内心で思う兄ふたり…。
「あぁ、いいぞぉ」
ニコニコと笑みを浮かべた大野城に、白紙の問題プリントがつきつけられていた。
相変わらず、自分で考えようとしない態度に、筑穂は今更ながらため息を零していたけれど…。
「嘉穂~っ」
下の弟を嗜める声も、『今日はいいから…』と教師の声が届く。
それは筑穂に対して、休め…と言っているもののようだった。
筑穂が簡単に夕食の準備を進める間だけで、大野城は嘉穂の宿題を丁寧に教えて解決させていた。

「風呂、入る…」
帰ってきては居間に収まることなく、逃げるような二男にもこれといって言葉を発しない教師に、筑穂も何となくならってしまった…。
考えたい時間は必要なのだろう。
追い詰めない優しさも見えた。
冷凍しておいた春巻きを揚げて、レタスとキャベツでかさ上げした野菜の上に乗せて、夕食を作り終える。
残っていたパンとはいっても、ソーセージが入っていたり、カレーが挟みこまれているものは、充分なほどお腹を膨らませてくれるものだった。
筑穂は二個を食べた時点でギブアップしていたが、育ち盛りの嘉穂と、まだ成長期なのか?と思わせる大野城は食いつくす勢いで動いていた。
風呂上がりの穂波が「てめーっ、食い過ぎるんだよ―っ」と先生に向かって怒鳴ってはいたが…。
美味しそうに頬張ってくれる姿は、作った人の気持ちを伝える。
声の裏側、穂波が見せた嬉しさでもあった。

その日、一階の奥にある筑穂の寝室の隣、畳の客間に布団を敷いた筑穂は、少しだけ安堵の色を見せていた。
ずっとこの家は自分で守るのだと背負ってきたものが、隣にひとがいる…ということで半減された。緊張などではない…。
筑穂が二階の部屋から、親がいたこの部屋に移ったのは…。
どうしても家族を見守りたい思いがあったから…。
それに、何をおいても、一階にいたほうが、家事をはじめ身動きがとりやすかった。
大野城自身から、見守ってくれる存在なのだと注がれた安らぎが見えては、自然と逞しいその身に寄り添ってしまう。
自分はいくつの子供なのだろうか…。
そう思いながら温かさを求めた。
我慢してきた過去が、全て浄化されていく…。
布団の中に入り込んだ筑穂を、大野城は黙って包んでくれる。
いつの頃か、親にかまってもらえなくなった、そして、弟を守るのだと教えられた…。
「もう、いいよ…」
囁かれる言葉に、「うん」と頷く。
今でもこうして、包んでくれる人がいること。
それを感じてほしいと、肌を通して伝わってくる。
穂波も、『人を抱く』意味を感じたのだろうか…。
自分一人で頑張ることはないと励まされて、心の隙間に燻っていた躊躇いの泥が安らぎの湖に変わった。
澄んだ水は、新しく生きていく人に例えられるものなのだろうか…。

「筑穂…」
まだ夜はあけない。
暗い部屋の中、耳元に囁かれた声にゾクッと全身が震える。
感じたことのない、大人の魅力は、穂波も虜になったことなのだろうか…と変に冷静な思考が働いた。
だけど吹き飛んでいく。
寄り添った体は簡単に剥かれて、裸体を晒し…。
家族の前で…という背徳感が声を押し殺させ、それがまた興奮を生んだ。
「せ…んせ…」
「ふたりの時にそう、言うなって…」
声の一つが性感帯に響くようだ。
こんなことは知らないと、初めての出来事に戸惑った。
恋愛事情と無縁だったのは筑穂のほうなのか…。
恥ずかしさを纏わせながら、相手の欲求に応じてしまう。
「たか…っらっ…」
筑穂の答えに満足を得たように、両膝を割って湿った唇が狭間を撫でた。
褒美をもらえたと震えた分身が新しい滴をこぼして、続く行為を求めた。
恥ずかしくても、なにもかも、全てを受け止めてくれる大人の存在に、悩んだ全てが流されていく。
その心地良さを、改めて感じた。

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コメント

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あ、あれれ?
コメントちー | URL | 2012-06-19-Tue 19:01 [編集]
あ、またしても更新だっ。
台風だから?台風なのにお仕事行ってるご褒美?

兄ちゃん・・・
あっさり、センセーとくっついちゃったね。穂波が彼氏がいるって聞いたときは、えらい勢いで婿は要らないとか言ってなかった?
まあ、良いけどさ。
兄ちゃんとセンセー、なかなか良いと思うよ。

「隊長~。兄ちゃんが兄ちゃんがぁっっ。私、見守ってたのに。センセーとねー。しばらく、お休みもらいます・・・」
Re: あ、あれれ?
コメントたつみきえ | URL | 2012-06-20-Wed 07:14 [編集]
ちー様
おはようございます。

> あ、またしても更新だっ。
> 台風だから?台風なのにお仕事行ってるご褒美?

お仕事だったのですね~。
お疲れさまでした~。大丈夫でしたか?
私はまた間違えてupしちゃったよ…。・゚・(ノД‘)・゚・。

> 兄ちゃん・・・
> あっさり、センセーとくっついちゃったね。穂波が彼氏がいるって聞いたときは、えらい勢いで婿は要らないとか言ってなかった?
> まあ、良いけどさ。
> 兄ちゃんとセンセー、なかなか良いと思うよ。

色々ありすぎて、心が弱っていたお兄ちゃんでした。
心配でセンセーもお泊り~。
やっと甘えることができるでしょうか。
それを知れば穂波のことも許せるようになるでしょうかねぇ。

> 「隊長~。兄ちゃんが兄ちゃんがぁっっ。私、見守ってたのに。センセーとねー。しばらく、お休みもらいます・・・」

『ちー隊員、いっぱい報告をありがとう。ゆっくり休んでくれ~~~』
コメントありがとうございました。

No title
コメントけいったん | URL | 2012-06-20-Wed 11:08 [編集]
人間 心身共に弱っている時は、ねぇー...
縋れる人が 頼れる存在が側に居るなら、ねぇー...
こうなっちゃうか...(*´-д-)フゥ-3

心にゆとりが出来れば、筑穂も 少しは 穂波の考えている事に 理解を示せるのでは?
互いを思うあまりに 自分の考えを押し付けていた兄と弟
そうではないんだよね~、人を 思い遣るって事は!(* ̄∀ ̄)"b" チッチッチッ

「隊長ーー!ちー隊員から 休暇届けがぁーー!」
『なに~!優秀な隊員だったのにぃ~~っ!』
「「「俺たちが、居ますから~~!」」」
『お・お前たち~~(嬉泣)』

昨日は、相方さんの健康診断だったんですね。
我が家の相方は、健康診断の2~3日前位から 食事を少なめにするんですよ!
これって...(o'ω'o)悪足掻き?...byebye☆
Re: No title
コメントたつみきえ | URL | 2012-06-20-Wed 23:39 [編集]
けいったん様
こんばんは。

> 人間 心身共に弱っている時は、ねぇー...
> 縋れる人が 頼れる存在が側に居るなら、ねぇー...
> こうなっちゃうか...(*´-д-)フゥ-3

そばにいた人が…。センセーだったのであります。
人を見ることには長けているので、筑穂もその罠(?)にハマった模様…。
人を懐柔しちゃうあたり…。

> 心にゆとりが出来れば、筑穂も 少しは 穂波の考えている事に 理解を示せるのでは?
> 互いを思うあまりに 自分の考えを押し付けていた兄と弟
> そうではないんだよね~、人を 思い遣るって事は!(* ̄∀ ̄)"b" チッチッチッ

兄弟、もう少し歩み寄れると思います。
すみませーん、私が一気にいっぺんに書きすぎているんですよね~。
まだまだ心はついて行けていないようなのですが、第三者を介して思いやっていく気持ちに改めて気づかされるんじゃないでしょうか。
筑穂も穂波の考えを知れたし、穂波も筑穂の譲歩してくれる温かさを感じられたし。
お互い頑なになっても話は進まないんだよ~って。

> 「隊長ーー!ちー隊員から 休暇届けがぁーー!」
> 『なに~!優秀な隊員だったのにぃ~~っ!』
> 「「「俺たちが、居ますから~~!」」」
> 『お・お前たち~~(嬉泣)』
>
> 昨日は、相方さんの健康診断だったんですね。
> 我が家の相方は、健康診断の2~3日前位から 食事を少なめにするんですよ!
> これって...(o'ω'o)悪足掻き?...byebye☆

ちー隊員から、休暇届けが出されちゃいました。
大丈夫(`・ω・´)ノ「「「俺たち!!!ふぁいと、いっぱー…」」」(え?!崖は登れない?!)
シークレット部隊、またの活躍を期待しています。
コメントありがとうございました。
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